木材とペーパーコードを駆使した伝統的な技巧

家族で大画面を囲むホームシアターでは、ただ画面に向かうだけでなく、映像コンテンツを楽しみながら食べ物をつまんだり会話も楽しみたいもの。そんなシーンをイメージさせる新作RF1903 サイドウェイ・ソファが、カール・ハンセン&サンから発売された。

・巣ごもり時代の間取り変更にもしなやかに対応。ボーエ・モーエンセンの多目的なコーヒーテーブル

カール・ハンセン&サン

RF1903 サイドウェイ・ソファ

カール・ハンセン&サンといえば、木材とペーパーコードを使い職人技で組み上げていく伝統的な手法で、ハンスJ.ウェグナーのYチェアや、デニッシュモダンの父と言われるコーア・クリントのフォーボーチェアをはじめとする名作を世に送り出した創業110年以上の老舗。名だたるデザイナーの手による美しいフォルムの名作を生み出してきたが、今回のサイドウェイ・ソファは、デンマーク人デザイナーのリッケ・フロストと初めて組んだ作品である。

カール・ハンセン&サン

Yチェアを職人が組み上げていく様子

家族が集まるリビングシアターに好適

リッケは、伝統的な技巧や素材の新しい使い方を追究し、家具から照明器具まで、最新のテイストを加味したオーガニックなデザインで知られる。

リッケはこのサイドウェイ・ソファについて、「コミュケーション方法がタブレットなどデジタル機器に頼る場面が多くなっている昨今、私は、敢えて向かい合って、人と人に自然と会話が生まれるようなソファを創りたいと思いました」とそのコンセプトを説明する。

カール・ハンセン&サン

その元になったのは、デンマーク国営放送DR(Danmarks Raido)で家具デザインを競うリアリティ番組『次世代のデニッシュ・クラシック』の中で、リッケが製作したソファ。見事に該当カテゴリーで、最優勝賞に輝いている。

このサイドウェイ・ソファのようにアシンメトリーなフォルムは、ひとつのシート内に収まる人同士のコミュニケーションを促すとともに、低めの背が、さらに人を招き入れるような開放的な佇まいを醸し出しており、人が集まるリビングシアターにぴったりだ。(文:fy7d)

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