2009年生まれ、埼玉県出身。5歳から芸能活動をスタートし、映画『怪物』(23)で第66回ブルーリボン賞新人賞、第47回 日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞。映画『国宝』『この夏の星を見る』(25年)でTAMA映画賞最優秀新進男優賞、第38回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎新人賞を受賞。
「オジサンじゃん」って思われたらどうしよう(黒川想矢)
黒川想矢と堀越麗禾が吹き替え版の声優を務める、『ARCO/アルコ』が4月24日から公開される。本作はナタリー・ポートマン製作総指揮によるフランス発の劇場アニメで、アヌシー国際アニメーション映画祭でクリスタル賞を受賞し、アカデミー賞長編アニメーション部門にもノミネートされている。
・堀越麗禾のリアクション顔、黒川想矢のコメント能力が抜群/インタビュー動画前編
・堀越麗禾&黒川想矢、家族への思いを語る/インタビュー動画後編
物語の舞台は2075年。気候変動によって荒廃した世界で生きる少女・イリスは、遥か未来から時を超えて不時着した少年・アルコに出会う。2人はアルコの未来への帰還ルートを探す旅に出る。
・荒廃した“未来の地球”を描く冒険アニメ/映画『ARCO/アルコ』予告編

『ARCO/アルコ』
2026年4月24日より全国公開
(C)2025 Remembers / mountainA / France 3 CINEMA
アルコの声は『怪物』や『国宝』で注目される黒川、イリスの声は十三代目市川團十郎を父に持ち、日本舞踊市川流の舞踊家として四代目市川ぼたんの名跡を継ぐ堀越が担当。このたびムビコレでは黒川と堀越にインタビューを実施し、作品への思いや演じることについて、また家族への思いなどを語ってもらった。
黒川:字幕版を見させていただいて、とても素敵な映画だと感じました。それほどたくさんのアニメーションを見ているわけではないのですが、一番好きだと感じて、吹き替え版をやらせていただけるのが嬉しくて楽しみになりました。
堀越:未来のお話だったので上手くできるかなと緊張しました。

黒川:アルコは遥か未来から来た子だけど、本当に普通の男の子だと感じました。僕は今、16歳。アルコは10歳で、僕は声変わりしているから「オジサンじゃん」みたいに思われたらどうしようって不安はありました。性格的には、好奇心旺盛なところとか似てると思うところは多かったです。
堀越:イリスは未来の子だから、自分と違うところもあるのかなという不安がありました。でも、意外と普通の会話でとても楽しかったです。アルコにちょっかいをかけるシーンは、自分に似ているなと思いました。私も弟がいて、ついからかいたくなっちゃうので、そういうところは近いのかなと思います。
堀越:自分ではよくわからないですけど、周りの人からはすごい元気だねって言ってもらうことがあります。
黒川:色々聞きたいです。小学校の頃はあったのに中学になったら見かけなくなっちゃった駄菓子屋さんみたいな、今はあるのに(後で)なくなってしまうものとか、逆に今はないけど未来にはあるものとか、色んなことをたくさん聞いて友だちになりたいです。
堀越:私も同じです。たくさん質問しちゃうと思います。

黒川:俳優の仕事は、空間から受け取るものだったり相手から受け取るものがとても大きくて、例えば空気だったり、匂いだったり、気温だったり、そういうものを全部受け取って相手に返していく、そういう繰り返しだと思ってます。でも、声の仕事は、人ではなく画面から受け取るものがとても大きい気がして、映し出された映像だけじゃなくて、アルコの世界っていうのもその中にあって、それは画面だけじゃなく、もっと広いものだと思うし。それを想像して感じて返すのは、いつもの演技よりも、想像することがさらに増える気がしていて、そこが自分にとっては面白かった点でもありつつ、難しかった点でもあると思います。
黒川:(以前は)演技は顔だと思ってたんです、楽しかったら笑顔になるし、悲しかったら泣き顔になる。でも、『怪物』に出演したときに是枝(裕和)監督が、「顔は最後で良いので、他のものを意識してみて」って仰っていて。その時に、楽しくなかったら笑えないわけで、役として実際に感じることが大事なのかなって思いました。なので、僕が考えたわけじゃなくて、いろんな方から教わってます。

堀越:え、あの…こんな素晴らしいお話のあとに、何を言えば…。
黒川:すいません、失礼しました!(笑)
堀越:いえ、でも普段、演技しているときにはいろんなことを感じてらっしゃるんだなと伝わってきて、それを言葉として表せるのも素晴らしいなって思いました。
黒川:僕は堀越さんより少し早くスタジオに入って、練習したり監督から教えていただく時間もあったんですが、堀越さんは入ってきて、そのまま本番を収録されて、僕よりも本当にお上手で、もう、すごいですね。
堀越:何を仰るんですか、何を仰るんですか! 私は逆で、スタジオに入ると、アルコが「ワー!」って空から落ちているところを収録されていて、それが本当に落ちてるように感じられて、すごい!って思いました。
黒川:すごいですよね、『国宝』。でも、僕はちょっとしか出てないんで。最初のほうしか。『怪物』や『国宝』に出演したことでいただいた言葉や賞は本当に嬉しいですし大切な作品で、これからも頑張っていきたいなって思います。
父は、愛の言葉とスキンシップで愛情表現(堀越麗禾)
堀越:近くにいて、愛を分かりやすく伝えてくれるほうが子どもとしては感じ取りやすいと思います。
黒川:僕は絶賛、反抗期なので(笑)家族と話すのは嬉しいけど、1人の時間が欲しい時も結構あって……でも、どっちだろう? 温かさを感じるので、僕もアルコですかね……。
黒川:アルコの親寄りかなと思います。撮影で地方に行った時には、電話をかけてくれたりして、嬉しいなって思うんですけど、まだ“絶賛!反抗期”なんで、ちょっと恥ずかしいなって思う部分もあります(笑)。
堀越:うちは、愛の言葉をたくさん言ってくれたり、スキンシップで表してくれたりもするタイプなので、アルコのお父さんお母さんに似てるのかなって思います(笑)。
黒川:愛の言葉っていいですね。
堀越:ないですね。普段もお仕事の話はあまりしないです。でも、お仕事に行くときは「行ってらっしゃい。気をつけてね」って玄関まで送ってくれますし、会えないときはLINEをくれます。
黒川:僕の事務所は(俳優の舘ひろしが設立した)舘プロなんですけど、昨日、舘さんとお会いして『ARCO/アルコ』や色々な話をして、その中で「不安や悩みもエネルギーになるよ」って言ってくださって、とても印象に残りました。舘さんみたいな、人間としても俳優としても優しい人になりたいなって思います。
堀越:どの俳優さんもすごい人ばかりなので、私は、目標として「この人みたいになりたい」というのがまだ決められないんです。自分の中でまだ目指してるものも明確でなくて、今はいただいたお仕事を一つひとつ、一生懸命頑張りたいって思っています。

堀越:好きな教科は体育です(即答)。
黒川:僕は化学です(即答)。
堀越:化学…(苦笑)。
黒川:苦手な教科は…え〜と……(悩む)。
宣伝部:すみません、終わりの時間が来てしまいました。お話をありがとうございました!
(text:入江奈々/photo:小川拓洋)
(衣装協力〈堀越麗禾〉:To b. by agnes b.)
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