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保谷聖耀監督『宇宙人の画家』場面写真

京都大学で宗教哲学を学ぶ異色監督保谷聖耀のネオSFサスペンス『宇宙人の画家』が、7月2日より新宿 K’s cinema、アップリンク吉祥寺ほかで全国順次公開される。この公開決定に併せてメインビジュアル、場面写真が公開された。

本作品は、独特の視点で常に個性的な作品を上映し話題を集めてきたカナザワ映画祭が選出した“期待の新人監督”・弱冠22歳の新鋭・保谷聖耀の劇場デビュー作だ。

前作『クールなお兄さんはなぜ公園で泥山を作らないのか』が、カナザワ映画祭2020で上映され、見事グランプリを獲得。それに伴う「期待の新人監督スカラシップ」権で撮ることになったのが本作品だ。

ジョン・カーペンターを思わせるサスペンス、タルコフスキー的霊性、『ファンタスティック・プラネット』の如きディストピア世界を随所に彷彿とさせつつも、本作品はそれらのどれにも似ていない。

出演は、ラッパーの呂布カルマ、お笑い芸人のシソンヌじろう、作家の稲生平太郎、グラビアアイドルの桐山瑠衣ら、これまた独特のキャスティング。

加えて、仏教や太平洋戦争、満州国などにまつわる偽史的要素も盛り込み、近年の映画にはない全く特異な世界を作り上げている。〈ネオ SF サスペンス〉とでも呼ぶしかない、圧倒的なスケールで描く新世代日本映画だ。

今回、公開されたメインビジュアルでは、ある少女がどこか彼方を見上げる謎めいた写真がメインに配置され「業火よ、燃えろ」と仏教的なコピーが用いられている。

場面写真からは、冒頭に掲げた両目から閃光を放つ少年のほか、そびえ立つ大観音像や登場する一癖も二癖もある人物たちの姿を確認できる。一体もってどんな映画か、想像すらできないショットに期待が高まる。

・その他の場面写真はコチラ!

 

田舎の中学校を舞台に繰り広げられる暗黒のSFサスペンス

本作品の舞台は、ある片田舎の中学校。転校生のオサムは、廊下で一人の少年ホウスケが同級生に自作の漫画を汚されているのを目撃する。漫画の題名は「虚無ダルマ」。それは、フリースタイル説法で街を支配する〈虚無ダルマ〉と米国のスパイであるジョージ・ワタナベらが、達磨光現器と呼ばれる謎めいた機械をめぐって繰り広げる暗黒の活劇漫画だった……。

漫画の世界と現実が次第に混濁していくなかで、ホウスケは〈虚無ダルマ〉の組織で働く謎の青年「マルヤマ」の姿を見る。憑かれたような表情で登校したホウスケは、不思議な言葉を全校生徒に向かって叫ぶ。「宇宙人の画家の絵を見た」と──。

『宇宙人の画家』は、7月2日新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺にてロードショー、以降全国順次公開。