『アナ雪2』前作2倍超の驚異的スタート!『ターミネーター』は観客飽き否めず?

#ビジネス#映画興収レポート#IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。#アナと雪の女王2#クリス・バック#ジェニファー・リー#ターミネーター:ニューフェイト#名探偵コナン 紺青の拳

アナやオラフたちも驚きでお口あんぐり!のオープニング興収
『アナと雪の女王2』
(C)2019 Disney. All Rights Reserved.
アナやオラフたちも驚きでお口あんぐり!のオープニング興収
『アナと雪の女王2』
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【興収レポート】11月興収1位は『アナ雪2』

11月公開作の1位は『アナと雪の女王2』。11月22日から公開され、初日3日間の興収は19.4億円。前作の2倍以上の数字で、『名探偵コナン 紺青の拳』を上回り今年最高のオープニング興収を記録した。通常の字幕版・吹替版のほか、IMAX、ドルビーシネマ、ドルビーアトモス、4Dシアターなど特殊スクリーンでも字幕版・吹替版の両方を上映。全国のスクリーン数は878にのぼり、驚異的なスタートダッシュに奏功した。

シェアはなんと40%、ハリウッドで存在感を増すディズニー

公開1週間前には日本テレビ系「金曜ロードSHOW」で前作が放送され、視聴率12.9%を記録。公開前日には、来日した監督のジェニファー・リーやクリス・バック、作曲家のロバート・ロペスやクリステン・アンダーソン=ロペスらがイベントに出席。アナの声を吹き替えた神田沙也加も参加した。公開初日にはテレビ朝日系「ミュージックステーション」で『アナと雪の女王』名曲特集を放送。May J.が前作の『レット・イット・ゴー 〜ありのままで〜』、オラフ役の声優・武内駿輔は『あこがれの夏』、19歳の新人アーティスト・中元みずきは、本作の『イントゥ・ジ・アンノウン〜心のままに』を歌った。公開翌日にはTBS系「世界ふしぎ発見!」で『アナ雪2公開特別企画』が放送された。公開間際の宣伝攻勢でイベントムービー化に成功した。前作の興収255億円超えに期待がかかる。

2位は『ターミネーター:ニューフェイト』。近年の『ターミネーター』シリーズの興収を見ると、『ターミネーター4』(09年)33.2億円、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(15年)27.4億円。本作は公開後17日間で興収18.1億円。前作の88%で推移している。このペースで集客すれば、最終的に興収24億円程度になりそう。本作にはシリーズの生みの親ジェームズ・キャメロンが製作に加わり、「『ターミネーター2』の正当な続編」を謳い文句に、リンダ・ハミルトンも28年ぶりにシリーズに復帰した。公開直前にはアーノルド・シュワルツェネッガーやハミルトンらキャストが来日してPRに務めた。だが興収は伸び悩み前作には届かなそう。シリーズとしては6作目にあたり、観客の飽きは否めなかったようだ。

3位は『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』。公開後24日間で興収15.3億円。こちらも前作(22億円)には届かなそうだ。(文:相良智弘/フリーライター)

[11月公開作ランキング]
1位『アナと雪の女王2』19.4億円
2位『ターミネーター:ニューフェイト』18.1億円
3位『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』15.3億円
(11月24時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。

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