世界を揺るがした“Winny事件”！ なぜ天才開発者は国家組織に潰されてしまったのか？

東出昌大と三浦貴大のダブル主演で贈る、権力やメディアと戦った男たちの物語

東出昌大と三浦貴大をダブル主演に迎え、若手監督・松本優作がメガホンをとった映画『Winny』が2023年3月に全国公開されることが決定。併せてティザービジュアル及び、東出、三浦からコメントが到着した。

・東出昌大、豪雨で家族を失った男を演じ「生きていく事の複雑さと残酷さと、人と生きる素晴らしさを知った」

なぜ一人の天才開発者が日本の国家組織に潰されてしまったのか。本作は、開発者の未来と権利を守るために、権力やメディアと戦った男たちの真実をもとにした物語である。

2002年、開発者・金子勇（東出昌大）は、簡単にファイルを共有できる革新的なソフト「Winny」を開発、試用版を「2ちゃんねる」に公開をする。彗星のごとく現れた「Winny」は、本人同士が直接データのやりとりができるシステムで、瞬く間にシェアを伸ばしていく。しかし、その裏で大量の映画やゲーム、音楽などが違法アップロードされ、次第に社会問題へ発展していく。

次々に違法コピーした者たちが逮捕されていく中、開発者の金子も著作権法違反幇助の容疑をかけられ、2004年に逮捕される。サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光（三浦貴大）は、「開発者が逮捕されたら弁護します」と話していた矢先、金子逮捕の報道を受けて弁護団を結成。金子と共に裁判で警察の逮捕の不当性を主張するも、第一審では有罪判決を下される。しかし、運命の糸が交差し、世界をも揺るがす事件へと発展する――。

「Winny」開発者の金子勇を演じるのは、東出昌大。東出は『桐島、部活やめるってよ』（12年）で俳優デビューし、同作で毎日映画コンクールなど数々の新人賞を受賞。その後『寝ても覚めても』（18年）『BLUE／ブルー』（21年）『峠 最後のサムライ』（22年）など多くの話題作に出演。今後も出演作が控えており、映画界にとって欠かせない存在の俳優の一人である。

東出は本作について「無謀にも金子勇さんになろうと役作りの準備をするにあたり、壇先生やご家族の皆様、多くの弁護士の先生方に多大なる御協力を頂きました。改めて御礼申し上げます。金子勇の生きた証を、劇場でご覧頂けましたら幸いです」とコメントを寄せている。実際、金子氏を演じる上で18キロ増量し、弁護士の先生方と模擬裁判を実施するなど徹底した役作りを行い撮影に挑んだ。

金子と共に裁判で警察の不当逮捕を主張する弁護士・壇俊光を演じるのは、三浦貴大。三浦は、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』（10年）で俳優デビューし、同作で第34回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。『学校をつくろう』（11年）で初主演を務め、以降『シン・ゴジラ』（16年）『流浪の月』（22年）などで実力派俳優の地位を確固たるものにしている。

三浦は、「実際の出来事を、物語として演じると言うのは大変難しいことです。壇さんの思いを大切にしながら、ある意味、役者として客観性を保つことも大切にし、法廷のシーンなどは、壇さんにお話を聞きつつ、できる限りリアルなものにしていきました」とコメント。壇本人と実際にコミュニケーションをとりながら役に向き合っていった。

今回、解禁されたティザービジュアルには、暗闇の中、主人公・金子勇がパソコンに向き合う開発者としての後ろ姿が映し出されている。この小さな部屋、そして小さな画面から、ネット世界の構図を日本が変えたかもしれないソフト「Winny」が誕生した。当時の様子を想起させるビジュアルとなっている。

『Winny』は2023年3月に全国公開される。