強すぎるディズニーが断トツ1位! 最下位は7年連続のあの映画会社

#興行トレンド#興行収入

『インクレ ディブル・ファミリー』
(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
『インクレ ディブル・ファミリー』
(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

2018年、映画会社の勝ち組・負け組/ハリウッド編

2018年の映画会社の勝ち組・負け組を「日本編」「ハリウッド編」の2回に分けて取り上げます。今回はハリウッド編です。

強すぎるディズニーが断トツ1位! 最下位は7年連続のあの映画会社

1月〜12月16日までの映画会社別の総興行収入を見ると、勝ち組の筆頭はウォルト・ディズニーの29億6200万ドル。年間興収シェア換算では26.6%と、2位に10ポイント以上の差をつけて断トツの首位だ。『ブラックパンサー』(7億ドル)を筆頭に『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(6億7900万ドル)、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(6億2000万ドル)、『インクレディブル・ファミリー』(6億700万ドル)と6億ドル超えが4本で上位を独占。4本とも歴代興収トップ10に入る成績だ。『マイティ・ソー/バトルロイヤル』(3億1500万ドル)、『アントマン&ワスプ』(2億1700万ドル)、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2億1400万ドル)が2億ドル超えの大ヒットとなった。現在公開中の『シュガーラッシュ:オンライン』も1億5400万ドル(12月16日時点)のヒットとなっている。

2位はユニバーサルの17億1800万ドル。『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(4億1700万ドル)、『グリンチ』(2億3900万ドル、公開中)が大ヒットを記録したほか、『ハロウィーン』(1億5900万ドル)、『マンマ・ミーア!ヒア・ウィ・ゴー』(1億2100万ドル)、『フィフティ・シェイズ・フリード』(1億ドル)が1億ドルを超えるヒットとなった。

3位はワーナー・ブラザーズの16億6500万ドル。年間トップ10に入る大ヒット作は『ジャスティス・リーグ』(2億2900万ドル)だけだったが、『アリー/スター誕生』(1億9900万ドル、公開中)、『クレイジーリッチ』(1億7400万ドル)、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(1億5200万ドル、公開中)、『MEG ザ・モンスター』(1億4300万ドル)、『オーシャンズ8』(1億3900万ドル)、『レディ・プレイヤー1』(1億3700万ドル)、『死霊館のシスター』(1億1700万ドル)と1億ドル超えを量産した。

一方、負け組はメジャー6社中、最下位のパラマウント(6億8100万ドル)。これで7年連続の最下位となった。『ミッション・インポッシブル/フォールアウト』(2億2000万ドル)、『クワイエット・プレイス』(1億8800万ドル)が大ヒットしたものの、後が続かなかった。

パラマウントの公開本数は9本で、勝ち組筆頭のディズニーも9本。同数ながら大きく明暗が分かれた。ディズニーは『スター・ウォーズ』、マーベルのヒーロー映画、ピクサーアニメーション、アニメでおなじみのキャラクターを実写映画化とラインナップの柱がしっかりしているのに対し、パラマウントは戦略がうまく行っていないようだ。(文:相良智弘/フリーライター)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。