公開中『ホロコーストの罪人』受賞記念の本編映像とインタビュー映像

ホロコーストに加担したノルウェー最大の罪を描いた衝撃の実話『ホロコーストの罪人』が、ついに8月27日より全国で公開中だ。

・ノルウェーの罪を暴く衝撃作 監督「映像化しないなら映画を作る意味がない」

日本時間8月22日に発表されたアマンダ賞で、主演のヤーコブ・オフテブロが主演男優賞を受賞した。それを記念し、ヤーコブのインタビューが、5分にも及ぶ貴重な本編映像とともに公開された。

ヤーコブはチャールズを演じるにあたり、実在するブラウデ家の皆さんに満足してもらいたかったと話す。「彼らと実際に会って話をしたり、十分にリサーチをしたんだ。彼らがチャールズのことを誇らしいと感じてもらえるように」と、なるべく忠実に演じたという。

ノルウェー人でありオスロ生まれのヤーコブだが、ノルウェーがホロコーストに加担していた事実については知らなかったようで「もちろんホロコーストやその残酷な結果も知っていたが、ノルウェー人が同胞を収容所に送ったことは知らなかった。初めて原作を読んだ時、受け止めることができなかった。その後、誰もが知らなければいけない事実だと感じた」と悲痛な思いを明かし、「僕らはホロコーストの歴史を知っているが、当時の彼らは自分の身に何が迫っているのか知る由もない。あれほどの邪悪な行為をされるなんて想像できなかったと思う」と、ブラウデ家に起きた悲劇について思いを馳せる。

最後に「戦争はそれほど昔の話ではないのに、私たちは過去として忘れてしまいがちだ。私たちはより一層、なぜ過去に悲劇が起きたのかを問い続け、正しい情報から学び、常に物事に対して疑問を持つことが大切だと思う」とメッセージを送っている。

 

 

「常に疑問を持つことが大切」と訴える主演のヤーコブ

本作品は、ホロコーストにノルウェー警察・市民らが加担していたノルウェー最大の罪を描いた知られざる衝撃の実話だ。

ノルウェー系ユダヤ人たちをベルグ収容所に連行して強制労働を監視し、アウシュヴィッツ行きのドナウ号が待つオスロの港に強制移送したのは同じノルウェー人であり、その結果、ドナウ号に乗船したノルウェー系ユダヤ人の多くがアウシュヴィッツでホロコーストの犠牲者となった。なぜユダヤ人一家、ブラウデ家の幸せは奪われなければならなかったのか……。

遠い出来事のように思える歴史的悲劇を、平凡なブラウデ一家を通して描くことで今を生きる人々にも身近な恐ろしさとして訴えかける。感情を大きく揺さぶる壮大なドラマとなっている。

『ホロコーストの罪人』は現在、全国で公開中だ。