ジョニー・デップ「自分が出演しなくてよかった」 30年ぶりの監督復帰で感じた解放感

#ジョニー・デップ#モディリアーニ!

『モディリアーニ!』
(C)Modi Productions Limited 2024
『モディリアーニ!』

主演・脚本・監督の重圧を離れ、初めて見えた景色

芸術家モディリアーニの人生を変えた激動の3日間を描いた映画『モディリアーニ!』より、約30年ぶりに監督復帰したジョニー・デップのオフィシャルインタビューが解禁された。

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1916年、戦火のパリ。才能にあふれながらも批評家に認められず、作品も売れないまま、酒と混乱の日々を送る芸術家モディリアーニ。キャリアを捨て、この街を去ろうとしたその時、仲間とミューズの存在が彼を引き止める。人生を変える運命とも言うべき“狂気と情熱の3日間”が始まる。その先に待つのは、破滅か、それとも再生か──。

本作は、『ブレイブ』(97年)以来およそ30年ぶりにジョニー・デップが監督を務めた、芸術と破滅、愛と再生が交錯する魂のドラマ。20世紀初頭のパリを舞台に、35歳の若さで生涯を閉じたイタリア人芸術家アメデオ・モディリアーニの人生を大きく揺るがした、激動の3日間を描く。

監督を務めたジョニー・デップは、「この作品はこれまでと毛色が違うと思う。モディリアーニをはじめ、当時のアーティストたちをしっかり描かなくてはいけないという責任感をとても感じながら撮りました。この作品は自伝ではなく、彼の仲間との喧騒の3日間を詰め込みました」と自信をのぞかせる。

題材であるモディリアーニについては、「私は昔から彼に強く惹かれてきました。その理由は、彼の激しさ、飢え、情熱、そして芸術家として自分を超えようとする切実な欲求にあります。評価を得るために段階を一つひとつ登っていく感覚は、私にもよく分かりますし、時代にとって大胆すぎると言われながらも、自分のスタイルを貫いた彼の姿勢を心から尊敬しています」と語った。

『ブレイブ』以来、約30年ぶりにメガホンをとった本作。久しぶりの監督業については、「今回の経験は、『ブレイブ』を監督した時とは比べものにならないほど、前向きなものでした。当時の私は、映画制作の“数学”的な側面に囚われ、すべてを完璧に一致・連動させようとしていました。そうすると、構造に縛られた穴に落ち込んでしまう。少なくとも私には、それが合わなかったのです。今回はまったく違うアプローチを取りました。純粋に“楽しむ”ことを自分に許したのです。映画作りにおいて最低限必要なのは、楽しいこと。それがなければ、何の意味があるのでしょうか。また、前回より今回のほうが、自分が出演しなくてよかった分、やりやすかった。『ブレイブ』の時は脚本、主演、さらに監督とやることが多すぎた。『モディリアーニ!』のほうが、前回よりもずっと自由さを感じたよ」と本音を口にする。

本作の監督を務めた経緯については、「ある日、アル・パチーノが僕に電話をかけてきて、何を思ったのか『ジョニー! 監督をやったほうがいいよ、モディリアーニの!』って突然言ってきたんだ。なんてこと言うんだろう、ぶっ飛んでるなと思ったけれど、そういえばアルはもともとぶっ飛んでいる人(笑)。最初は疑心暗鬼だったけど、それが『モディリアーニ!』の原案で、題材にも興味を引かれた。映画自体も面白いと思ったし、ぶっとんでいる彼なりに、僕にこの映画を任せてもいいと思ってくれたのだと思って、引き受けました。僕にとっても監督をするということは大きなチャレンジだと思ったし、自分が出なくてもいいところも魅力でした」と語る。

監督としてのスタンスについては、「僕は監督として、役者たちに目の前で自由に演じてほしい、そのキャラクターになりきって自由に色々と表現するようにリクエストしました。それを眺めながら、彼らがいろいろ試しながら演じて、いろいろな選択肢を僕に与えてくれるのを見て、それを編集室で決めて、徐々に映画として形になっていくという作り方をしたんだ」と丁寧に説明。

さらに、題材となった人物について、「モディリアーニは非常にハングリー精神が旺盛で、情熱を盛ってやる気もある。そんな中で、どんなに売れなくても諦めない自分らしさを常に貫いていて、画家としての人生を全うした。残念ながら生きている間は絵が売れなかったけれど、今となっては2億、3億の値がつく画家なんです。そんな彼の3日間を描くことで、彼はこんな人生を歩んできたんだというのを、自分も垣間見ることができて、本当に素晴らしかったし嬉しかったよ」と語った。

『モディリアーニ!』は2026年1月16日より全国公開。