『ダークナイト』で来日のクリスチャン・ベイル、暴行事件については答えず

全米で映画史に残るメガヒットを記録している『バットマン』シリーズ最新作『ダークナイト』のスタッフ・キャストが来日し、29日午前、都内で記者会見が行われた。

記録的なヒットに「私たちも驚いている」と語るクリストファー・ノーラン監督は、ヒットの理由について聞かれ、「理由を知っていたら、他の作品も全部ヒットしていたと思うよ」と苦笑。悪役ジョーカーを圧巻の迫力で演じながらも今年1月に急逝したヒース・レジャーについては、「怖れを知らない、素晴らしい俳優だった。起用の理由は、アイコン的な“悪”を自分のものにできる俳優だと思ったから」と述べていた。

主人公バットマンを演じたのはクリスチャン・ベイル。「ノーラン監督と組むのは3作目で、絶対的に信頼している。エンターテインメントでありながら、考えさせるようなドラマ性を出すために妥協しない監督は素晴らしい。ヒース(・レジャー)は、ジョーカー役を楽しんで演じていたと思う。ジョーカーは混沌と破壊の象徴だけれど、とても知的な役でもある。バットマンの倫理観を責めてくるんだ」と、監督と共演者について語った。

演技派が顔を揃えた本作で、ヒロイン、レイチェルを演じたマギー・ギレンホールは、「撮影初日に、共演者のあまりの上手さに驚いてしまった」とコ教えてくれた。

地方検事ハービーを演じたアーロン・エッカートは、ヒース・レジャーと共演できた喜びを口にした。「最も印象に残っているのは、病院でジョーカーと対決するシーン。ヒースの演技を見るだけで感動的だった」

プロデューサーのエマ・トーマスは、「撮影で一番思い出深いのは、スタントについて。クレイジーと言われるくらい色々したので(笑)。今となってはいい思い出」と話していた。

先週、母親と姉への暴行容疑で逮捕されたことが影響してか、質疑応答の間はあまり笑顔を見せなかったクリスチャン・ベイル。事件について聞かれると「プライベートなことなので」と言葉をにごしていた。

『ダークナイト』(8月9日より丸の内プラゼールほかにて全国公開)

(写真:左からクリスチャン・ベイル、マギー・ギレンホール、アーロン・エッカート)

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