【2013年映画ベスト10/イケメン俳優編2】第1位〜第5位/新星から熟年スターまで!

『ウォールフラワー』のエズラ・ミラー
(C) 2013 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
『ウォールフラワー』のエズラ・ミラー
(C) 2013 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
『ウォールフラワー』のエズラ・ミラー
(C) 2013 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
『ムード・インディゴ 〜うたかたの日々〜』のロマン・デュリス(左)
(C) Brio Films - Studiocanal - France 2 Cinema All rights reserved
『ハートの問題』のキム・ロッシ・スチュアート(左)
『ウォーム・ボディーズ』のニコラス・ホルト
(C) 2013 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved

2013年に公開された洋画のなかから、イケメン俳優を堪能できる良作10本をピックアップ! イケメンということで筆者の好みに偏ったセレクトになったが、そこはお許しを。新星からベテラン勢まで、スクリーンで輝く美男子たちの姿を楽しもう。

【2013年映画ベスト10/イケメン俳優編1】第6位〜第10位はこちら!

第5位
『ウォールフラワー』エズラ・ミラー
友人のいない小説家志望の高校生チャーリーが、奔放な美人上級生サムとその義兄パトリックと出会い仲間と共に成長していく姿を描いた青春映画。チャーリー役にはローガン・ラーマン、サム役にはエマ・ワトソン、そしてパトリック役にはエズラ・ミラーが扮している。それぞれが切なくて輝かしい青春をいきいきと演じているが、イケメンぶりでいえばやはり注目はエズラ・ミラー。『少年は残酷な弓を射る』『アナザー・ハッピーデイ ふぞろいな家族たち』で、そのクールな美少年ぶりが話題になったイギリスの若手俳優だ。本作では、孤独なチャーリーを仲間に入れる陽気な兄貴分であるとともに秘密の恋に悩む青年を繊細に演じていて、なんとも魅力的だ。私生活では自らを「クィア」(セクシュアル・マイノリティを指す)と言ったエズラだが、バンド活動もしていたり、かなり自由人な感じ。ミア・ワシコウスカと共演の『Madame Bovary(原題)』も製作中なので、完成が楽しみだ。

第4位
『ムード・インディゴ 〜うたかたの日々〜』ロマン・デュリス
1947年に出版されたボリス・ヴィアンの名作小説「うたかたの日々」を映画化。あのファンタスティックでシニカルな小説の世界を、ミシェル・ゴンドリー監督が見事に映像化していることに感動。悲恋のカップル、コラン&クロエを演じるのは、フランス映画界が誇る美男美女、ロマン・デュリスとオドレイ・トトゥ。原作の2人よりだいぶ年取っているけれど、そこは持ち前のスター性と演技力でカバー。特にロマン・デュリスは、もうすぐ40歳だというのに、その表情はだいぶ若々しい。彼は昔から“濃い顔に無邪気な笑顔”が魅力的な俳優で、本作でも前半はその笑顔で夢の世界を表現している。この2人のほかに、コランの家で働くコックのニコラを演じたオマール・シー(『最強のふたり』)もよかった。“ビグルモア”という架空のダンスを踊るシーンのオマールは最高にかっこいい! ボリス・ヴィアンのファンにとってはたまらなく嬉しい映画化だったか、ヴィアンを知らない人たちにもこの独創的な世界をぜひ楽しんでほしい。

第3位
『ハートの問題』キム・ロッシ・スチュアート
“イタリアの貴公子”とうたわれた美貌は健在だった! キムの美しさは類まれで、1996年に公開されたミケランジェロ・アントニオーニとヴィム・ヴェンダースの共同監督による『愛のめぐりあい』での麗しさといったら、まるで歩くギリシャ彫刻! 美しいだけでなく演技力もあり、同時期の主演作『アパッショナート』での心に病を抱えた青年役も素晴らしかった。そんなキム主演の本作は、心臓の病気が縁で出会った冴えない脚本家と幸せな家庭をもつ男が友情を育むストーリー。彼が演じるのは、家庭も幸せ、事業も順調なのに、ウォーキングに励んだところで自分の病気が回復しないことを悟るという役どころ。死を前にした彼がどのような行動をとるのか、イタリア映画らしく陽気な会話と下ネタを交えながら描かれていく。イケメンぶりを発揮する映画ではないけれど、キムの変わらぬかっこよさも楽しめるうえ、心温まる作品なので、未見の方はぜひ! 

第2位
『クラウド アトラス』ベン・ウィショー
ウォシャウスキー姉弟監督とトム・ティクヴァ監督による共同監督作で、過去から近未来を舞台に魂の旅路を描く。トム・ハンクスやハル・ベリーらが6回もの転生を演じているが、筆者が特に好きなのは音楽家フロビシャーのエピソード。フロビシャーは父親に勘当されたため、同性の恋人と別れて大作曲家に弟子入りし、「クラウド・アトラス六重奏」を完成させるが、師匠に曲を横取りされてしまう。失意の彼は、かつての恋人に最後の手紙を書き、バスタブの中で拳銃を口にする……、という悲しい物語だ。このフロビシャー役を演じたのはベン・ウィショー。音楽と恋人への愛を静かに情熱的に表現していて、その切ない表情に泣けてくる。ベン・ウィショーは『パフューム ある人殺しの物語』に主演した後、『007/スカイフォール』のQ役で知名度を上げたイギリスの俳優で、細面の顔に垂れ気味の大きな瞳、ヒゲ面のことも多く、どことなく草食動物っぽい風貌が印象的。実生活では、同性婚をしていたことが発覚(フロビシャー役が真に迫っていたのも納得)。独特な存在感のイケメン俳優から、今後も目が離せない。

第1位
『ウォーム・ボディ』ニコラス・ホルト
今年の公開作でもっともホットなイケメンは、『ウォーム・ボディーズ』で主人公のゾンビ“R”を演じたニコラス・ホルト! ゾンビ版「ロミオ&ジュリエット」である本作は、人類のほとんどが滅びた近未来が舞台。ゾンビの青年Rは人間のブロンド美女に恋をするが、もちろん気味悪がられてしまう。叶わぬ恋に身を焦がすRだが、強敵ガイコツ軍団が現れて、人間と手に手を取るようになり……という奇抜な設定ながらも普遍的なラブストーリーだ。とにかくゾンビ君がキュートで、“死者メイク”でゾンビ歩きをしながらも、美女を守ろうとする姿がいじらしい。彼は『アバウト・ア・ボーイ』の子役で注目を浴びたが、当時は少しぽっちゃりした感じがかわいらしかった。それが、見事にイケメンへと成長! 日本では2010年に公開された『シングルマン』ではゲイの教授を癒す学生を演じ、デザイナーであるトム・フォード監督が彼を天使のように撮っていたのが印象的だった。天使でもゾンビでも魅力的なニコラス、これからもさまざまな作品でイケメンぶりを発揮してほしい!

(文:秋山恵子/ライター)

【関連記事】
【この俳優に注目】美貌の“狂王”を演じて一躍スターダムに躍り出た麗しき新星
【年末年始のオススメ映画/洋画編】圧巻の宇宙映像からかわいい子猫の短編までを紹介
【年末年始のオススメ映画/邦画・番外編】夫婦、家族──一筋縄ではいかない関係に感銘
【2013年ニュース総まとめ2】熟年婚からスピード婚までスターの結婚事情を振り返る

INTERVIEW