目標はモーガン・フリーマン!? 俳優・笑福亭鶴瓶が世界デビュー

『ディア・ドクター』より/(C) 2009『Dear Doctor』製作委員会
『ディア・ドクター』より/(C) 2009『Dear Doctor』製作委員会

笑福亭鶴瓶が初主演した映画『ディア・ドクター』が、第33回モントリオール世界映画祭(8月27日〜9月7日開催)のワールド・コンペティション部門に出品されることが明らかになった。同映画祭はカンヌ、ヴェネチア、ベルリンの世界3大映画祭に次ぐ権威ある映画祭で、アカデミー賞外国語映画賞に輝いた『おくりびと』が昨年グランプリを受章している。

医療問題や人生の哀しみを独自の視点で描いたヒューマンドラマで、鶴瓶は、山村にある診療所から失踪してしまった医師を演じている。選出の理由について映画祭主催者のセルジュ・ロジック氏は、「東京滞在中にこの作品を見て感動した。昨年のグランプリ『おくりびと』に続き、素晴らしい映画を再び日本からモントリオールに招待できて喜びに堪えない。特に映像の美しさ、鶴瓶師匠の存在感と素晴らしさを我々が発見できたことは特筆に値する」とコメントを発表した。

初主演作がいきなりの映画祭出品となった鶴瓶も、「日本語の作品が英語に翻訳された上で、海外の人にも理解して評価してもらえるってすごいことだと思う。モーガン・フリーマンに似てるといわれたことがあるので、目標はモーガン・フリーマンかな(笑)。お笑い芸人が俳優として海外の映画祭のレッドカーペットを歩けるなんて夢みたいやね。娘は英語をしゃべれるけど、僕は全然なんで、英語も勉強しておかんとね」と喜びのコメントを寄せた。

監督は、『ゆれる』(06)などで高い評価を得ている西川美和。「ひとつでも多くの国に、1人でも多くの人に届くようにと、懸命に作った作品です。モントリオール映画祭という素晴らしい場で、世界の人たちにこの映画をつないでいく機会を頂けたことは、ほかに例えようもないほど嬉しい。笑福亭鶴瓶という人の織りなす圧倒的な人間的魅力を広く世界へ紹介できることも、最高の快挙だと喜んでいます」と、選出された喜びを語った。

『ディア・ドクター』は6月27日より全国公開される。