“キャプテン・アメリカ”は「衝撃的に無謀」とトランプを非難

アメリカ大統領選挙まで1ヵ月となった先週、新型コロナウイルスに感染して入院したドナルド・トランプ大統領は週明けの5日(現地時間)に退院してホワイトハウスに戻った。

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2日(現地時間)にワシントン郊外のウォルター・リード郡医療センターに入院したトランプ大統領は、開発中の未承認薬や抗ウイルス薬「レムデシビル」などを処方され、3日後の5日夕方に退院。早速ツイッターで「Covidを恐れるな」と呼びかける大統領に、セレブたちは様々な反応を寄せている。

『アベンジャーズ』シリーズでキャプテン・アメリカを演じたクリス・エヴァンスはツイッターで「Covidを恐れるな?! あなたは24時間体制で最高の医師たちの治療と最高の投薬を受けてきた。誰もがそれを受けられると本当に思っていますか?! 悲しいかな、あなたがその格差を認識していることはわかっています。あなたはどうでもいいと思っている。あなたの行いとしても、衝撃的に無謀です」と強い調子で批判した。

『40歳の童貞男』などのジャド・アパトー監督は「じゃあ、誰もがあなたと同じように未承認薬を使えるので、Covidを恐れる必要がないというわけですか?」と皮肉を込めてツイート。

他にも多くのセレブが「Covidを恐れるな」の一言を引用し、意見を表明しており、バーブラ・ストライザンドは「なんて馬鹿げている! 21万のアメリカ国民が命を落としました! 子どもたちは親を失いました。母親や父親が逝ってしまったのです! よくも、これほど愚かなことが言えるものです」と怒り、Netflixのドキュメンタリー『13th -憲法第13条-』のエヴァ・デュヴァネイ監督は「彼はこの言葉を、愛する人をCovidによって亡くした人たちに言ってのけるのです。彼は邪悪です」と厳しく断じた。

最悪の敵(=大統領)を気遣うアリッサ・ミラノ

トランプ大統領がウイルス感染を公表した際のセレブたちの反応は、マスクを着用せず、多くの人々を集めた会合や選挙運動を繰り返したことを非難しつつも、病人を気遣うものが多かった。

自身も感染経験者のアリッサ・ミラノは「#COVID19 に感染し、今も後遺症に苦しむ1人として心から言えるのは、最悪の敵(注:トランプ大統領)であってもこのウイルスに罹ってほしくないということです。どうぞマスクを着けて」とハートの絵文字を添えてツイート、『アナと雪の女王』シリーズでオラフの声優をつとめるジョシュ・ガッドは「トランプと彼の妻の回復を心から願っています。同時に私は強い憤りと怒りを彼に対して抱いてもいます。私を含め友人や愛する人たちを亡くした人々に対して、彼は、これ(新型コロナウイルス)をデマだ、魔法のように消えるだろう、マスクを着けるのは愚か者だと主張しました」とツイートした。

『スター・ウォーズ』シリーズでルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルは「彼が検査で陽性となったことでポジティブなことがあるとすれば、彼の支持者がそれぞれの意見を再考することだろう。彼らがロックダウンと社会的距離を保つこと、マスク着用を受け入れれば、ウイルスを倒すことができるかもしれない。最初からそうするべきだったように」とツイートしたが、事態は逆の方向に進みかねない情勢だ。

大統領が退院を予告したツイートをリツイートしたハミルは「私は、自身の経験から学び、アメリカ国民に危険なアドバイスを与えない大統領たちが好きだ」と、前任者たちを引き合いに、現大統領を言外に批判した。