朝ドラ主演の石橋静河「松たか子さんが大好きすぎる!」『ナギダイアリー』共演への思い明かす
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“元義理の姉妹”役で共演「対等な関係性に怯んではいけない」
深田晃司監督の最新作『ナギダイアリー』の公開を記念し、9月26日に東京・新宿ピカデリーで公開記念舞台挨拶が開催。深田監督をはじめ、主演の松たか子、9月29日にスタートした連続テレビ小説『ブラッサム』で主演を務める石橋静河、松山ケンイチ、川口和空、藤原聖らキャストが登壇した。
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満員御礼となった客席から大きな拍手で迎えられ、イベントがスタート。上映後の熱気あふれる客席に向け、主演の松は「それぞれの余韻があると思いますが、少しの時間皆さんと楽しく過ごせたらいいなと思っています」、石橋は「どんな感想をもたれているのか知りたい気持ちが溢れています」と、観客の反応に興味津々。深田監督は「映画を作るときに“映画を見終わった後の余韻を持たせること”を一番大切にしているんですが、この時間がその余韻を色々な方向膨らませる助けになれば」と思いを語った
自然豊かな町「ナギ」で、個性豊かな登場人物たちによって繰り広げられる人間ドラマ『ナギダイアリー』。松が演じる寄子と、石橋演じる友梨は“元義理の姉妹”という役どころ。息の合った掛け合いについて、松は「(石橋とは)舞台でご一緒したのが出会いで、いい時も悪い時もすべて分かち合ってきたのですが、ここまで会話をする間柄の役は今回が初めてで、ご一緒できるのを楽しみにしていました」と振り返り、「寄子という役は、友梨さんのヒントになるような存在になれれば良いなと思って演じていましたが、静河ちゃんの存在が私の役のヒントそのもので。信頼が今回も活きたと思います」と石橋への思いを語った。
すると石橋は「松たか子さんが大好きすぎる!」と、過去の共演時にも緊張するほどリスペクトしていることを明かし、「今回“義理の元姉妹”を演じる上で、この対等な役の関係性に怯んではいけない!と思って挑みました」と回想。「でも、結局は松さんの大きな船に乗らせていただき、楽しい時間を過ごしました」と振り返った。
東京から寄子の暮らす「ナギ」を訪れる友梨というキャラクターについて、石橋は「ちょうど、自分自身もこれからどう生きていこうかと悩んでいたタイミングだったのですが、友梨に出会えて、自分自身の成長にも繋がりました」と明かし、「友梨が、寄子という人生の先輩であり義理の元姉妹という大切な存在に感化されていくことと、自分が、松さんを間近で感じながらお芝居できたことが、とてもリンクしていた時間でした」と、友梨と寄子の関係性に自身と松の関係性を重ね合わせた。
「ナギ」で役場勤めの好浩を演じた松山。町の防災無線の放送も担当する好浩という役どころについて、プライベートで東京と地方の二拠点生活を送る自身の暮らしとも重ねながら、「僕も田舎で役場の放送を聞くことがあるんですが、反響して聞き取りづらいことがあるので、はっきり、ゆっくり、きれいな声で話そうと意識していました」と実体験を交えつつ、「撮影地の奈義町を散歩する中で、風景や建物の中で過ごすことで考え方や生き方が左右される部分があると感じました。僕も田舎と東京にいる時ではマインドや過ごし方が変わるのですが、そうしたことを仕事を通して奈義町で実感することができました」と、都会では味わえない感覚をしみじみとかみしめた。

続いて、撮影期間中、息子の春樹役を演じた川口、春樹の親友・圭太を演じた藤原と共同生活をしていた松山は、「泊まっていた大きな一軒家に川口くんと藤原くんを呼んで、皆でご飯やケーキを作ったり、夜は(漫画家・岸本斉史が奈義町出身なことから)『NARUTO-ナルト-』や『BORUTO-ボルト-』を見たりしました」と回想。
初めて親元を1ヵ月間離れ、撮影に挑んだ川口と藤原も当時を振り返った。川口は「奈義町に到着して初日の夜にホームシックになりました」と初々しいエピソードを披露しながら、「でも(藤原)聖くんと話していたら、翌日からは気がさっぱりしていました」と、藤原の存在に助けられていたことを明かした。一方、藤原は「不安でしたが、監督はじめスタッフのみなさん、奈義町のみなさんが優しくて安心できました」と周囲への感謝を述べた。
登場人物たちの心の機微が緻密かつ繊細に描かれている本作。「“孤独”だけど“孤立”はしていない」という本編での寄子の発言に関して、それぞれの役を演じる上で「孤独」と「孤立」をどのように捉えていたかと聞かれると、松は「生きていると皆さん孤独になる瞬間がそれぞれにあるかと思いますが、孤立は自分から作り出してしまっているのではないかなと思います。でも、孤立せずに孤独に立ち向かう生き方はあるのかな、と想像しながら演じました。この作品では、何気ない言葉(台詞)が相手に思いがけない影響を与えたりとささやかな瞬間がたくさんありますが、それを友梨さんが受け止めてくれたことで寄子の言葉の意味が広がるなと思いながらセリフを言った記憶があります」と語った。
石橋は「都会は孤立しやすいけれど、「ナギ」のような自然の力が強い場所では1人だと生きていけない。寄子さんの言葉だからこそ、よりリアリティがあって友梨にも刺さったのではないかなと思いました」と語った。
そして、9日間の時間の流れが丁寧に描かれている本作。脚本制作でのこだわりについて、深田監督は「物語を作ろうとすると大きな出来事を描かなければならないと思いがちですが、普通に生きていることがすでにに大きな出来事で。『孤独であること』『人はいずれ死んでしまうこと』など、生きているだけで巨大な葛藤と向き合っているので、あえて大きな出来事を描くわけではなく、なるべく生きている過程の9日間を描きたいと思っていました」と力を込めて語った。
最後に、松は「監督の熱い思いを感じ、撮影前後での変化などもすべて含めて、『ナギダイアリー』という映画になって、今日皆さんにお届けできたんだな、と感慨深いです」と思いを巡らせた。
深田監督は「実はカンヌ映画祭の後に、同じくフランスのカブール映画祭で本作が上映されたのですが、その映画祭のテーマは“ロマンチックな映画”。この映画に出てくる人は全員ロマンチストかもしれないですし、“ロマンチックな映画”というのは、この映画にとって、とてもふさわしい解釈だなと思いました」と、さまざまな見方ができる作品であることを伝え、温かい拍手に包まれる中、イベントは幕を閉じた。
『ナギダイアリー』は現在公開中。
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