『名探偵コナン』『ドラえもん』『007』…2020年のヒット映画を大予想!

#興行トレンド

『映画ドラえもん のび太の新恐竜』
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020
『映画ドラえもん のび太の新恐竜』
(C)藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2020

2020年はどんな作品が話題になりそうか。ヒットしそうな話題作をシーズンごとに見てみる。

まず1〜2月興行では『キャッツ』が一番手。人気ミュージカルの映画化で、日本でもロングラン公演されており、女性を中心に熱狂的なファンが多い。日本語吹替版も製作し、葵わかな、山崎育三郎、大竹しのぶなどミュージカル経験のある実力派を起用した。吹替版の制作が許可されたのは、日本とドイツのみ。字幕版と吹替版の両方を見比べるリピーター客が増えそうだ。邦画で注目作は『カイジ ファイナルゲーム』。人気コミックを藤原竜也主演で実写映画化したシリーズの3作目。1作目が22.5億円、2作目が16.1億円とヒットしており、9年ぶりの新作に期待がかかる。

春休みは、前作が興収50億円の大ヒットとなった『映画ドラえもん』の新作『のび太の新恐竜』(3月6日)が本命と目される。シリーズ最高の興行収入53.7億円を記録した『のび太の宝島』を手がけた監督・今井一暁×脚本・川村元気が再びタッグを組む。他の話題作には、2011年に発生した東日本大震災での福島第一原発事故を描く『Fukushima 50』(3月6日)、ピクサーの新作アニメ『2分の1の魔法』(3月13日)、『スーサイド・スクワッド』の人気キャラクター、ハーレイ・クインを主人公にした『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』(3月20日)、ロバート・ダウニー・Jr.が動物と話すことができる医者を演じた『ドクター・ドリトル』(3月20日)、人気ゲームを実写映画化した『ソニック・ザ・ムービー』(3月27日)などがある。

オリンピックに戦々恐々、中国が米国抑え世界1位に?/2020年映画界の注目トピックはこれ!

ゴールデンウィーク興行は、前作が93億円の大ヒットを記録した『名探偵コナン』の新作『緋色の弾丸』が一番手(4月17日)。他の話題作には、シリーズ25作目で、ダニエル・クレイグがボンド卒業を明かしている『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』(4月10日)、ディズニーの名作アニメの実写化『ムーラン』(4月17日)、中島みゆきの名曲『糸』をモチーフに菅田将暉と小松菜奈による恋愛映画『糸』(4月24日)、マーベル映画の新たなフェイズ4の始まりとなる『ブラック・ウィドウ』(5月1日)、人気ドラマの映画版第2弾『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(5月1日)などがある。

5〜6月興行では、新選組副長・土方歳三の生涯を描いた司馬遼太郎の歴史小説を、『関ヶ原』の原田眞人監督&岡田准一主演の再タッグで映画化した『燃えよ剣』(5月22)、ヒット作続編『ワンダーウーマン1984』(6月)、綾瀬はるか主演の人気ドラマの映画化『奥様は、取り扱い注意』(6月5日)、8年ぶりのシリーズ新作で完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(6月)などが控える。『エヴァ』は1作目(07年)が興収20億円、2作目(09年)が40億円、3作目(12年)が53億円と回を重ねるごとに興収を伸ばしてきた。3作目の配給はティ・ジョイ(東映系のシネコン)とカラー(『エヴァ』の製作会社)だったが、今作は東宝が加わり、カラー、東映の3社共同配給という強力な布陣。どこまで興収を伸ばすのか映画関係者の期待は高い。

夏は邦画の人気作続編2本が興行をリードしそう。1つは累計興行収入125億円超を誇る『るろうに剣心』シリーズの最終章で、『るろうに剣心 最終章 The Final』が7月3日、『るろうに剣心 最終章The Beginning』が8月7日と2作連続で公開される。もう1つは前作が83.8億円の大ヒットとなった『STAND BY ME ドラえもん2』(8月7日)。ほかに、人気ドラマの映画化『今日から俺は!!劇場版』(7月17日)、トム・クルーズが当たり役を34年ぶりに演じる『トップガン マーヴェリック』(7月10日)、『ミニオンズ 最新作(仮題)』(7月17日)、ディズニーの『ジャングル・クルーズ』(7月24日)、ピクサーの新作アニメ『ソウル』(原題)などがある。

秋はクリストファー・ノーラン監督新作『TENET テネット』(9月18日)、二宮和也と妻夫木聡が共演した『浅田家!』(10月2日)などがある。

冬は人気マンガを浜辺美波主演で実写映画化した『約束のネバーランド』、大泉洋と福田雄一監督がタッグを組んだ『新解釈・三國志』、ジョン・レノンの名曲にインスパイアされたサスペンス『サイレント・トーキョー』、キングコング西野亮広が手がけた絵本をアニメ映画化した『映画 えんとつ町のプペル』などがある。(文:相良智弘/フリーライター)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。