クイーン&デヴィッド・ボウイ、ブラーの名曲に彩られた、ひと夏のかけがえのない思い出

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『aftersun/アフターサン』
(C)Turkish Riviera Run Club Limited, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute & Tango 2022
『aftersun/アフターサン』
『aftersun/アフターサン』
『aftersun/アフターサン』
『aftersun/アフターサン』
『aftersun/アフターサン』
『aftersun/アフターサン』

深い余韻が揺りおこす、誰しもの心の片隅に存在する、大切なひととの大切な記憶

本年度アカデミー賞主演男優賞&英国アカデミー賞4部門にノミネートされている注目作『aftersun』が、『aftersun/アフターサン』の邦題にて、5月26日より全国公開されることが決定した。本作より場面写真を紹介する。

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11歳の夏休み、思春期のソフィ(フランキー・コリオ)は、離れて暮らす31歳の父親・カラム(ポール・メスカル)とトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽のもと、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、ふたりは親密な時間をともにする。20年後、カラムと同じ年齢になったソフィは、懐かしい映像のなかに大好きだった父との記憶を手繰り寄せ、当時は知らなかった彼の一面を見出してゆく……。

11歳のソフィが父親とふたりきりで過ごした夏休みを、その20年後、父親と同じ年齢になった彼女の視点で綴る本作。2022年カンヌ国際映画祭・批評家週間での上映を皮切りに評判を呼び、気鋭のスタジオA24が北米配給権を獲得したことでも注目を集めた。

『aftersun/アフターサン』

昨年末には複数の海外メディアが“ベストムービー”に挙げており、毎年映画ファンが注目するオバマ元大統領のお気に入り映画にも選出されるなど、本年度を代表する1本となった。その波はアワードシーズンを迎えてなおも押し寄せ、父親を演じたポール・メスカルがアカデミー賞主演男優賞にノミネートを果たしている。

脚本・監督はスコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。ソフィ役には半年にわたるオーディションで800人の中から選ばれた新人フランキー・コリオ。愛情深くも繊細なカラムには、ドラマ『ノーマル・ピープル』でブレイクしたポール・メスカルが抜擢された。

『aftersun/アフターサン』

プロデュースを手掛けるのは、A24製作、アカデミー賞作品賞など3冠に輝いた『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス。脚本に惚れこみ、自らプロデューサーに名乗りを上げた。映画祭での上映の際は、何度も鑑賞しているにもかかわらず感極まり号泣してしまったという。

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紹介する場面写真には、20年前にソフィが父親とともに過ごしたひと夏のかけがえのない思い出が切り取られている。若くして父親になったカラムと、思春期真っ只中のソフィは年の離れた兄妹にも見える。トルコのリゾート地のキラキラした水面、片時も離れたくないとばかりに父の腕をぎゅっとつかむソフィ、娘を愛おしそうに見つめるカラムの視線など、宝もののような記憶を紡いだエモーショナルなカットだ。

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『aftersun/アフターサン』

多くを語らず、ミニマリスティックな演出で観る者に深い余韻をもたらす本作は、誰しもの心の片隅に存在する、大切なひととの大切な記憶を揺り起こす。クイーン&デヴィッド・ボウイの「アンダー・プレッシャー」やブラーの「テンダー」などのヒットソングに彩られながら、まばゆさとヒリヒリとした痛みを焼きつける、いつまでも忘れ得ぬ一編となることだろう。

『aftersun/アフターサン』は5月26日より全国公開される。

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