ジェンダーレスモデル井手上漠「男性・女性という2つに分けること自体古い」ジェンダーやセクシュアリティを語る

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井手上漠

ジェンダーレスモデルの井手上漠(いでがみ・がく)が、6月28日に発刊されたLGBTQ+当事者の「声」をすべての働く人々に届けるフリー誌「“生きる、働く”を知るライフマガジン『BE』」で表紙を飾っている。井手上はインタビューにも応じ、自身の考えを語った。

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井手上漠、大きく変わったタイミングは「中学2年生」

ジュノンボーイとして注目を集め、モデル、タレントとして活躍する井手上は「私が声を上げ続ける理由は、『声を上げられる人が増える世の中にしたい』からです。楽しく生きている姿を見せることで、良いメッセージが届けばいいなと思っています」と言う。

性別に違和感を感じたのは「小学5年生の頃です。それまで、髪が長くていつも女の子のグループで遊んでいた子供でした。小学高学年の時にプールの授業で初めて男の子のくくりに入れられて、初めてまわりの男の子たちから否定的な言葉をかけられました。その時に『あ、自分って変わっているんだ。他の子とは違うんだ』という違和感を感じました」と話す。

「私の場合はどっちの性別か分からなかったので、更衣室やトイレなどでどっちを使えばいいのか分からず自分の中でストレスを感じていました。『まわりから気持ち悪いって言われないようにしよう』と思い、それまで長かった髪をバッサリ切り、素朴な洋服を着て、外見を偽ってました。それがとても苦しかったです」

考え方が大きく変わったタイミングは「中学2年生」。

「部活から帰ると母親に恋愛対象を聞かれました。当時は私も性別・性的指向に悩んでいたので、図書館で LGBTQ+の本を読んだりしていたのですが、母も考えてくれていたようです。その時に母に自身のことについて話をしたのですが、打ち明けるのは、言葉では表すことができないくらい難しかったです。もし受け入れてくれなかったら、死も覚悟していました。しかし、母は私の話を聞きながらただただ頷いて聞いていて、最後に『そっか、漠は漠のままでいいよ』と一言だけで、次の日からは何事もなかったかのようにまた1日がスタートしました。これだけ聞くと、サラッとしているように感じるかもしれませんが、この反応がすごく嬉しかったです。私の人生の中で一番の転機でした」

SNSでは「性別ないです」と語っている井手上。自身のジェンダーやセクシュアリティに対する考えについて「私は男性でもあるし、女性でもある。もしくは男性でもないし、女性でもない。今って、男性・女性という2つに分けること自体が古い気がしていて。私が『性別ないです』って言っているのも、性別の枠に縛られたくない、当てはめたくない、と思っているからです。(性別に悩んでいた)昔の私は、LGBTQ+のどれなんだろう?って考えたことはたくさんありました。でも性別は自分の中で決めればいいのであって、誰かに決められるものではないと思っています」と語った。

「BE」は6月28日より東京都内一部書店などで展開。

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