【今日は何の日】ラブレターの日には「お元気ですかー!」と叫びたくなるあの名作を

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『ラストレター』
『Love Letter』の世界観を受け継いだ『ラストレター』
(C) 2020「ラストレター」製作委員会
『ラストレター』
『Love Letter』DVD

5月23日はラブレターの日。「こ(5)いぶ(2)み(3)」(恋文)と読む語呂合わせと、中井貴一主演の『ラブ・レター』が、1998年のこの日に公開されたことが由来になっている記念日だ。

今回紹介するのは、岩井俊二監督の名を世に知らしめるきっかけとなった名作『Love Letter』。さらに、その世界観を受け継ぎ生み出された『ラストレター』、その姉妹作である『チィファの手紙』についても紹介したい。

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国も時代も越えて愛されるピュア・ラブストーリー『Love Letter』

亡くなった恋人に向けて書いた手紙が、同姓同名の赤の他人に届いて返事が返ってくる…。そんなきっかけから物語が展開していく本作は、お隣韓国で公開されると大ヒット。140万人の観客を動員し、その後幾度もリバイバル上映され、作中に出てくる「お元気ですかー!」という日本語が韓国でも通じるほどの人気なのだとか。

そんな、海を越えて愛される本作の主演は中山美穂。主人公の渡辺博子と、恋人と同じ名前の文通相手・藤井樹の2役をピュアな魅力たっぷりに演じている。関西弁を話すちょっとズルい男・秋葉を演じる豊川悦司にもキュンとくるし、博子の恋人・樹の母を演じる加賀まりこの演技もとにかく最高だ。

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キャラクターたちが良いのでそれだけでも見ていられるが、ストーリーの仕掛けも抜かりなく、観客をぐんぐん物語の中に引き込んでいく。また、27年前の映画でありながら、いつまでも色褪せない輝きに溢れているところも本作の魅力だ。博子と樹のファッションも可愛いし、昔のワープロ、青春の図書カード。いちいちそんなアイテムにときめいてしまう。

何年経っても、たまに心の引き出しから出して大切に眺めたくなるような、まるで宝石箱のような本作。まだ見ていない方はこの機会に、一度見た方も「ラブレターの日」にぜひ改めて見返してみてはいかがだろうか。

『ラストレター』と『チィファの手紙』も!

『Love Letter』から25年。その世界観を引き継ぎ、松たか子主演で岩井監督が新しく紡ぎ出す「手紙」のストーリーが『ラストレター』、そしてその“姉妹作”が『チィファの手紙』だ。

この2作品、岩井監督が執筆した1つの小説から生まれた2作品なのだそう。『ラストレター』は岩井監督の地元・宮城で撮られ、『チィファの手紙』は中国で撮影されている。場所の風土や季節も大きく影響し、同じ話から生まれたとは思えないほど違う風合いの作品に仕上がっている。ぜひ両方見比べて違いを楽しんでほしい。

『ラストレター』には、なんと中山美穂と豊川悦司も出演している。『ラストレター』と『チィファの手紙』、どちらの作品も、『Love Letter』との共通点を探しながら楽しんでみるのもおすすめだ。(Y)