『明日に向って撃て!』の名優ポール・ニューマンが83歳で死去

『明日に向って撃て!』(69)『スティング』(73)など数々の名作に主演した名優、ポール・ニューマンが26日、コネティカット州の自宅で家族や友人に看取られ、83歳で亡くなった。

ニューマンは昨年5月に、記憶の衰えなどを理由に「自分で納得のいく仕事が出来なくなった」と俳優引退を表明、6月には食品会社を共同経営する友人を通してガンと闘病中と伝えられ、7月31日にニューヨークの病院で化学療法を終えた後は自宅で静養していた。

青い瞳が美しい正統派の二枚目だが、反骨精神あふれる男らしい役が多く、娯楽作から社会派まで幅広いジャンルで活躍。監督業にも進出したり、サラダドレッシングで有名になった食品会社経営、ル・マンの24時間耐久レースに出場するレースドライバー、そして慈善活動家や公民権運動家など、様々な顔を持つ行動派でもあった。アカデミー賞では86年に名誉賞を受賞し、翌年に『ハスラー2』で主演男優賞を受賞。94年には慈善活動の功績に対して、同賞のジーン・ハーショルト友愛賞を受賞している。

俳優として最後の仕事は、リンジー・ローハンと声の出演で共演を果たした06年の『カーズ』。伝説的なレース・カーのドク・ハドソンを演じていた。