嵐莉菜、距離縮まる奥平大兼に告白…「わかんない、ごめん」と戸惑いながらもその気持ちを受け止める

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(C)2022「マイスモールランド」製作委員会

是枝裕和監督率いる「分福」気鋭の新人監督・川和田恵真監督による商業映画デビュー作『マイスモールランド』が、56日より公開される。今回、本編映像が公開された。

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クルド人であることを打ち明けるシーンの本編映像が公開

日本に住む難⺠申請中のクルド人の家族に告げられた、過酷な現実。在留資格を失い、普通の高校生としての日常が奪われてしまった17歳の主人公サーリャ。彼女が理不尽な社会と向き合いながら、自分の居場所を探し、成⻑していく物語が描かれ、本年度のベルリン国際映画祭では、アムネスティ国際映画賞“特別表彰”に輝いた。

主人公サーリャを演じるのは、自身も5カ国のルーツを持ち、ViVi専属モデルとして活躍する嵐莉菜。サーリャが心を開く少年・聡太を注目の俳優・奥平大兼が演じている。

今回公開されたのは、サーリャの告白に対して、寄り添って受け止めようとする聡太と、言葉を選びながらも真っ直ぐに気持ちを打ち明ける瞬間を捉えた本編映像。

バイト終わりの放課後、コンビニの新作スイーツを頬張る2人。徐々に距離が縮まっていく中、サーリャは聡太に自分がクルド人であることを打ち明ける。

「いつの間にかドイツ人と思われてて、なんかそれがちょうど良くて。自分でもドイツ人って言うようになって」

「本当はどこの国から来たの?」

「クルド……って知らないよね?」

「わかんない、ごめん」

突然の告白に戸惑いながらも、お互いの気持ちに寄り添い、受け止めようとする瞬間を捉えたシーンだ。

本作品について、ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門のヘッドプログラマーのセバスチャン・マルクトは、「世界共通のテーマである現代社会の矛盾を、とても美しく、映画らしい構成で物語に練りこんでいる」と賞賛。

海外メデイア「VERDICT」に掲載されたレビューでは次のように紹介されており、既に海外からも高く評価されていることがわかる。

「川和田監督の『マイスモールランド』はあくまでフィクションとして、彼女自身がダブルとして生きる経験から、クルド人全体を描くのではなく、一人の高校生であるクルド人に焦点をあてる。彼女が生きる日本社会の中で、希望や夢を持ち、目の前の困難に立ち向かう状況を描いた特別な映画である。日本当局の非人道的な難⺠政策を厳しく批判する一方で、17歳の少女が自分の感情や、複数のアイデンティティによってもたらされる責任と対峙する姿を感動的に描いており、注目されるべき作品」

日本のみならず、海外からも注目が集まる本作の公開を楽しみにしたい。

『マイスモールランド』は56日より全国公開される。

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