『寄性獣医・鈴音 GENESIS×EVOLUTION』吉井怜インタビュー

デビュー15周年の吉井怜、当面の目標は女性らしさを身に付けること

#吉井怜

セクシーなボンデージ衣装でアクションに挑戦!

1500万ダウンロードの実績を誇る人気携帯コミックを映画化した『寄性獣医・鈴音 GENESIS×EVOLUTION』。この作品で主人公の鈴音を演じているのが、今年デビュー15周年を迎えた吉井怜だ。

同作は人の体内に巣くい、催淫作用で人を発情させる謎の寄生虫が猛威をふるうSFセクシーアクション。獣医であり寄生虫の専門家でもある有薗鈴音(ありぞの・すずね)が、この寄生虫殲滅に乗り出していく。

本作で吉井は、セクシーなボンデージ衣装に身を包み、アクションにも挑戦。そんな彼女に出演の経緯から、女優という仕事のこと、デビュー15周年を迎えた感想などを伺った。

──まずは本作に出演するまでの経緯を教えてください。

吉井:最初にお話をいただいてから、原作コミックを読んでみて、この役は自分ではないなと思ったんですね。そしたら、見た目とかではなく「この役をぜひ吉井さんに」と言っていただいて。その言葉が嬉しかったことと、ご縁を感じこともあって、チャレンジしてみようと決めました。

──私じゃないと思ったポイントはどこでしょう?

吉井:スタイルとか、目がクリッとして可愛い雰囲気とか、胸の大きさとかも違います。鈴音はすごく可愛い女の子のイメージがあって、自分とは思わなかったんですね。

普段は男っぽく、友だちにも「意外だよね」と言われる
──出演することになって、監督からはどんな風に演じてくれと?

吉井:監督ではありませんが、原作の春輝先生からは「鈴音の役は男口調で、(高野八誠演じる)高哉のことをオマエって呼ぶこと。それさえ守ってくれればどんな風に色づけしても構わない」という優しい言葉をいただきました。逆に、鈴音が女口調だったら、私にとっては難しかっただろうなと思っています。

──そうすると、普段の吉井さんは男っぽい?

吉井:基本的にはそうですね。友だちとご飯を食べに行っても「意外だよね」と言われるし、現場で仲良くなった共演者からも「怜ちゃんって結構さばさばしているんだね」と、よく言われます。自分でも女の子っぽくないなとは思うんですけど、もうちょっとで30歳になるので、今年は女性らしさを身に付けたいと思っていたんですけど……、まだ身についていないです(笑)。

──本作ではアクションにも挑戦しました。

吉井:もちろん、スタントの方もいるのですが、アクション監督の方が、できる限り本人にやってもらいたいというスタンスだったので、2日間アクション稽古の時間を取っていただき、集中的に特訓しました。

──吉井さん演じる鈴音のセクシーさも映画の魅力の1つですが、自分で自分のことをセクシーだと思うところはどこでしょう?

吉井:それは、今回悩んだところの1つでもあるんです。そもそも、自分に色気があるとは思っていないので、どう見せれば色気があるように映るのかがわからないんですね。ボンデージの衣装も、自然と胸が寄るようにできてはいるんですけど、胸が寄れば色気があるってわけでもないですし……。う〜ん、どこだろう? 半開きの口ですかね。普段ポーと開き気味になっていることがあるので(笑)。

女性らしさを研究中、甘えられる可愛さは必要かな
───今年でデビュー15周年です。振り返ってみていかがですか?

吉井:やっぱり長かったですね。人生の半分以上は芸能生活なので、プライベートだったのか仕事だったのかが半ば区別がつかなくなるくらい一体化してしまっていて。でも、いろいろとありましたが、後悔していることはないので、これから人間的にも女優としても、一回りも二回りも成長していけたらなと思っています。

──ここ数年は女優を中心に活動しています。女優は天職だと思いますか?

吉井:まだ、天職が何かわからなくて。ただ、演じていて、もっとこうしたいとか、次はああしたいと思うし、これはやった、お腹がいっぱいだとは思わない。次を目指す欲があるからこそ、やって来れたのかなって気もしますし、この仕事で成長していきたいという気持ちもあります。もちろん、しんどくて悩むこともありますけど、悩むことよりも面白さや充実感が上回るので、まだまだやっていきたいとは思っています。

──オンとオフの切り替え方法は?

吉井:あまり意識していないんですけど(笑)。たぶん、家にいるときは完全にオフなんですよね。でも、原稿を書くお仕事もたまにはあるので、そのときの切り替え方が難しいですね。家なので、気持ちはオフなんですけど、パソコンで原稿を打たなければいけないし……。

──では最後の質問です。先ほど、今年は女性らしさを身に付けたいと話していましたが、具体的に、どんな女性になっていきたいのでしょう?

吉井:1つは髪を伸ばそうかなと。(髪を触って)今はエクステなんですけど、髪が長い方が女の子らしくなれるかなって思って。あとは、大ざっぱな面があるので、そこを改善したいですね。親切心で「荷物を持ってあげるよ」と言われても、「大丈夫大丈夫、全然持てるんで」って答えちゃうんですけど、「ホント、ありがとう」って甘えられる可愛さは必要かなと(笑)。そういう女性らしさを研究していきたいですね。あー、でも、30歳まであとちょっとしかない(笑)。

(text&photo=編集部)

吉井怜
吉井怜
よしい・れい

1996年に14歳でデビュー。トップアイドルとして人気絶頂の2000年に白血病で倒れる。約2年の闘病生活を経て、2002年に芸能界復帰。以降、テレビ、映画、舞台と幅広く活躍中。本作では主人公の有園鈴音を演じ、セクシーなボンデージ衣装に身を包み、アクションにも挑戦。今冬には『明るい方へ』も公開。『たべんさい〜広島・ラーメン物語〜』が来春公開予定。

吉井怜
寄性獣医・鈴音 GENESIS×EVOLUTION
2011年11月26日より池袋シネマ・ロサほかにて公開
監督]金田龍
[原作]春輝
[出演]吉井怜、神楽坂恵、高野八誠、木下ほうか、深水元基、久保ユリカ、前田優希、星野あかり、蛍雪次朗
[DATA]2011年/日本/東映ビデオ/72分
(C) 2011「寄性獣医・鈴音」製作委員会