1992年8月20日生まれ、群馬県出身。2011年、アイドルグループ「乃木坂46」の1期生として芸能活動をスタート。翌12年に「ぐるぐるカーテン」でCDデビューし、21年10月末の卒業ライブ配信をもって卒業した。スクリーンデビューは2013年公開の中島健人主演作『劇場版 BAD BOYS J -最後に守るもの-』。以降、ドラマ『金曜ロードSHOW! 特別ドラマ企画 仮面ティーチャー』(14)、『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(Season3/18)、『闇金ウシジマくん Part3』(16年)、『あさひなぐ』(17年)、ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(19年)、『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(20年)ほか話題作に出演。22年には『ミステリと言う勿れ』へのドラマ出演のほか、4月公開予定の『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』ではゲスト俳優として初の声優にも挑戦する。
『嘘喰い -鞍馬蘭子篇/梶隆臣篇-』白石麻衣インタビュー
「友だちがいてこそ今の自分がある」熱い思いに共感
何かのために一生懸命突き進む蘭子の姿は尊敬できる部分もある
シリーズ累計880万部を突破した迫稔雄のギャンブル漫画「嘘喰い」。“嘘喰い”との異名を持つ天才ギャンブラー・斑目貘が、政財界や裏社会をも含めた日本を支配する会員制の闇ギャンブル倶楽部“賭郎”に挑む。この危険なデス・ゲームは、監督・中田秀夫×主演・横浜流星で『嘘喰い』として映画化。あわせて人気キャラクター2名を主人公とする『鞍馬蘭子篇』、『梶隆臣篇』が映像配信サービスdTVでドラマ化され、映画公開初日と同じ2月11日から毎週金曜に1話ずつ独占配信される。
白石麻衣が演じる鞍馬蘭子は、賭郎の会員権を所有する暴力団・鞍馬組の組長にして闇カジノのオーナー。映画では貘(横浜)の才能を見抜き、負傷した彼の面倒を見ることになるが、ドラマ『鞍馬蘭子篇』は、その匿っている間に起きたストーリー。かつて命を救ってくれた親友のために、過去に因縁を持つ関西の暴力団・浪速会の組長と対決するエピソードが、オリジナルの脚本で描かれる。
そこでサディスティックながらも義理人情に篤い蘭子を演じた白石に、アクション満載の『鞍馬蘭子篇』や映画について語ってもらった。
・白石麻衣、「根っこの部分に迫力や凄みを持ち合わせている」と言われ…
白石:少年漫画系は今までそんなに馴染みがなかったのですが、いざしっかりと読ませてもらったら迫力のある描写がたくさん描かれていてゾクゾクさせられました。読めば読むほどハマっていく楽しさがありますよね。台本では自分が出ていなくても「これどうやって撮るんだろう」と思うシーンがたくさん出てきたので、撮影に入る前からすごく楽しみでした。
白石:当初はドラマの話を聞いていなくて、映画を撮っている時に『鞍馬蘭子篇』もあるというのを聞いて、驚いたと同時に「頑張ろう!」と思いました。
白石:蘭子にはちょっと男まさりというか凛とした美しさがあって、そこはカッコいいなと思っています。演じるにあたっては激しいシーンが沢山あったり、セリフだけじゃなくて動きもオーバーだったりと初めてなことが多かったのですが、シーンごとに監督と一緒に動きを確認して、何回も動いてみて自分なりに掴んでいきました。それを軸に持ちつつ、蘭子にスポットがあたるドラマでは、より彼女の良さが出るように私なりに表情の作り方や動き方などを意識しました。鞭のアクションも、持ち方から振り方、使い方、動き方などを全部教えていただき、練習をしてから本番に臨んでいます。
白石:何かのために一生懸命突き進む蘭子の姿には尊敬できる部分もあります。ドラマで描かれた“親友の名美のために自分の身を削ってでも守る”という姿勢は素敵だし、“友だちがいてこそ今の自分がある”という友だちを大事にする気持ちはすごく共感できますね。
白石:もちろん見所は全部を通して沢山あるんですけれど、やっぱりアクションですね。最後の対決のアクションもそうですし、名美のために浪速会に乗り込んでいって相手につかみかかるシーンは、蘭子ならではのカッコよさが見える瞬間です。浪速会組長の岩城との過去の因縁のエピソードなども、蘭子の振り切った強さが描かれていますので、それは是非見てもらいたいですね。
白石:貘と一緒にいてドキッとするシーンでは、実は監督が一番盛り上がっていて(笑)。恋愛の描写があまり『嘘喰い』に無いからこその“Loveかな?”と思わせるシーンでした。中田監督が結構ノリノリで指示してくださって、一緒に確認しながらやらせてもらったんですけれど、そんなに作りこみすぎず意外とナチュラルな気持ちで素直に挑んだことで、蘭子の可愛らしさが引き出せたのかなとは思っています。
白石:勘違いしちゃう女性もたくさんいると思うので、どっちかにしてほしいですよね。あんまり惑わせられるのも、もどかしくなっちゃうので(笑)。でもそこは貘の上手な手口なのかなとも思いました。
白石:横浜さんはすごく演技にまっすぐな方だという印象があります。初めて共演させていただいたんですが、監督とも常に話し合ったり、お仕事との向き合い方がしっかりされていて。座長でもあるので『嘘喰い』を引っ張っていってくれた中心的な存在でしたね。
白石:衣装は和服含めてほとんど衣装さんの手作りです! 毎回素敵な衣装を着ることができたのは嬉しかったですね。映画では少し派手めな衣装とヘアスタイルを合わせたようなものが多くて、ドラマの方がちょっと落ち着いているのかな。でも、蘭子のキリッとした美しさが出るようにバランスを考えて作っていただいていたので、着ると自然と気合いが入りました。シーンごとに衣装をチェンジしているので、そこは女性の方に見て欲しいところですね。
卒業して1年たった今では「もう何でもやってやる!」という気持ち
白石:今回は結構振り切ったお芝居が多くて、自分の中でも挑戦的な役柄だったんですけれど、演じてみて新しい自分を発見することができました。「こういう役も楽しいんだ」とか、「もっとこういう役をやってみたいな」という気持ちが芽生えたので、次につなげる良いステップになればいいなと思っています。
白石:卒業直後は不安で仕方がなくて、約10年間ずっとみんなと一緒だった分、急に1人の道を歩んで本当に大丈夫かなという気持ちでした。でも、いろいろなお仕事の現場で出会った方々とお話をさせて頂いて、様々な考え方に触れることができましたし、たくさん刺激をもらって前向きな気持ちになることができました。1年経った今では逆に、「もう何でもやってやる!」くらいの気持ちです(笑)。
白石:女優業もそうですね。この『嘘喰い』を含めて去年も『漂流者』では新聞記者の役も演らせてもらって、自分の中でも色々な経験が得られる作品にも出会えました。コメディはまだ挑戦していないのでコメディも演りたいし、でも今回みたいなアクションのあるお芝居も楽しかったので、そういったものにも興味があります。今年も今まで以上にいろんなものに挑戦していきたいです!
(text:足立美由紀/photo:小川拓洋)
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