映画史上最高に美しいとベルトルッチ監督が絶賛したあのシーンも色鮮やかに!

鬼才・大島渚監督の2作品がデジタル復元!『戦場のメリークリスマス 4K 修復版』が4月16日、『愛のコリーダ 修復版』が4月30日より全国順次“連続”公開される。

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公開された動画は、前半で『戦場のメリークリスマス』(83年)の修復シーンを比較。デヴィッド・ボウイ演じるジャック・セリアズの処刑シーンでは、修復後は、立ち込める煙や、背後から歩いてくる坂本龍一演じるヨノイ大尉の表情もはっきりと見える。『ラストエンペラー』のベルナルド・ベルトルッチ監督が「映画史上最高に美しいキスシーン」と絶賛した名シーンも息を呑むほど鮮やかでリアルになった。

今回、4KDCP化するにあたり、シーン毎に最適化された高品質な超解像処理が施された。オリジナルネガからスキャンし、フィルムのキズやゴミ、フリッカー(明滅)を除去。4Kデジタルリマスタリングにより、従来よりも粒子が細かく、色彩も鮮明となっている。なお、音声もDolbyStereoのサラウンド音声を磁気テープから再現している。

戦場のメリークリスマス

一方、『愛のコリーダ』(76年)には、より大幅な修復が施された。約2ヵ月をかけ、HDカムSR素材をもとに、MTI Film DRSTM NOVA(レストア作業用ソフト)で作品全体のフィルム傷やゴミを除去。DaVinci Resolve(カラーコレクション用ソフト)で当時の色を再現している。松田英子演じる定が藤竜也演じる吉の上にまたがって三味線を弾くシーンでは、フィルムグレイン(粒子)による立体表現のメリットをノイズ除去による鮮度が上回る印象。2人の自然なスキントーンや、定の着物の紫や紅の描き分け、場の空気感が浮き立ち、映画全体の艶めかしさ、生々しさを増している。

 


タブーに挑戦し、人間の生と性の究極を描いた2作品

『戦場のメリークリスマス』は、デヴィッド・ボウイと坂本龍一のほか、ビートたけし、内田裕也など、俳優を本業としない顔ぶれをキャスティングした異色の反戦映画。ボウイ演じる捕虜ジャック・セリアズ少佐に、坂本扮するヨノイ大尉がいつしか惹かれていく様を描くことで、性と異文化について問題提起している。

『愛のコリーダ』は、1936年に世間を震撼させた実在の猟奇事件「阿部定事件」を題材に、狂おしいほど求め合う男女の究極の恋愛を世に問うた作品。描き方が芸術かわいせつかで大きな議論を巻き起こしたことでも話題となった。長襦袢や鮮血など印象的な“赤”を効果的に用いて、生と性を描く。

大島監督作品は、23年に国立機関へ収蔵予定のため、今回が最後の大規模ロードショーとなる。(文:fy7d)

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