ケン・ローチ監督が描く“最後の作品” 難民と住民が出会い生まれる友情と連帯の物語

#オールド・オーク#ケン・ローチ

『オールド・オーク』
(C)ixteen Oak Limited, Why Not Productions, Goodfellas, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2023
『オールド・オーク』
『オールド・オーク』
『オールド・オーク』

分断が広がる時代に問いかける「ともに食べて、団結を」

巨匠ケン・ローチ×ポール・ラヴァティによる喪失と希望を描く心揺さぶるドラマ『オールド・オーク』。2026年4月24日より劇場公開される本作より、日本版予告編と場面写真が解禁された。

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市井の民を見つめ、彼らの生活と闘争を描き続けてきたイギリスの巨匠、ケン・ローチ監督。彼が自ら「最後の作品」と語っているのが、2023年カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された本作だ。『わたしは、ダニエル・ブレイク』(16年)『家族を想うとき』(19年)に続く「イギリス北東部3部作」の最終章となる。

舞台は、とある炭鉱の町で最後に残ったパブとして親しまれていた「オールド・オーク」。人々が集い、安らぎを見出す場所だったはずのパブは、シリア難民の受け入れをきっかけに、諍いの場へと変貌してしまう。

オーナーのTJはパブの先行きに頭を抱えていたが、シリアから来たカメラを携えた女性ヤラと出会い、思いがけず友情を育むことに。やがて彼は、喪失や未知への恐怖、そして希望を見つけることの難しさについて知っていくことになるが──。

数々の名作をともに世に送り出してきた脚本家ポール・ラヴァティとのタッグによる、社会と人々への温かくもリアリズムあふれる眼差しが映し出すドラマは深い感動を呼び、「思いやりと連帯への、巨匠監督からの切実な最後の呼びかけ」(The Guardian)、「希望への大胆な挑戦」(The New York Times)と激賞されている。現実社会にも起きている分断や争い、そして違いを受け入れながら共存していくことへの希望についての考察を、私たちに促すだろう。

この度、日本版予告編が解禁された。パブ「オールド・オーク」の常連が「ここはまるでゴミ捨て場だ」と吐き捨てるショッキングな一言から幕を開ける。

寂れゆく町に根を張る常連たちは、「知らない奴らと分け合うには負担が大きすぎる」とこぼし、戦禍から逃れてきたシリア難民たちの受け入れに疑問を隠さない。

『オールド・オーク』

一方、パブのオーナーであるTJ・バランタインは、シリア人女性ヤラを助けたことをきっかけに、「お礼を言いたくて」と「オールド・オーク」を訪ねてきた彼女と知り合う。ヤラの抱く夢や、TJの両親の代から続く炭鉱町の歴史を語り合ううち、2人は次第に友情を育んでいく。

やがて町の人々もシリアの人々と同じように苦しんでいることを知ったヤラは、「いろんな家族が、一緒に食事ができる場所を作れたら」と、「オールド・オーク」のスペースを利用した食堂を始める計画をTJに持ち掛けるが…。

『オールド・オーク』

母の口癖でもあった「ともに食べて、団結を」というスローガンを掲げ、「慈善でなく、連帯だ」と力強く語るTJ。彼らは再び、パブ「オールド・オーク」のある町に明かりを灯すことができるのだろうか──。

長きにわたり労働者と彼らを取り巻く社会を見つめ続けてきたケン・ローチ監督。分断と排斥がはびこる現代に彼が放つメッセージを、心して受け止めたい。

『オールド・オーク』は2026年4月24日より劇場公開。

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