トー横が封鎖された街で、少女たちはどこへ走る——秋葉恋監督『東京逃避行』2026年初春公開

#寺本莉緒#映画#東京逃避行#池田朱那#秋葉恋#藤井道人

『東京逃避行』
(C)2025 映画「東京逃避行」製作委員会
『東京逃避行』
『東京逃避行』

寺本莉緒×池田朱那、居場所を失った若者たちが見つける痛みと希望

トー横が封鎖された街で、居場所と光を求め、もがき、走る少女たちを描く映画『東京逃避行』が、2026年初春に公開されることが決定した。本作より、ティザービジュアルを紹介する。

・眞栄田郷敦「舘さんみたいな大人になりたい」 主演・舘ひろしへの尊敬と憧れを胸に挑んだ『港のひかり』

本作は、「次世代の映画監督を育成する」ことをモットーとする第2回東京インディペンデント映画祭で、審査員長の藤井道人、特別審査員の綾野剛らによりグランプリに選出された秋葉恋監督の短編『東京逃避行』を長編化。2023年12月以降、青少年健全育成条例に基づき警視庁によって新宿・歌舞伎町の“トー横”が封鎖されたことを背景に、居場所を求めてもがき、さまよう少年少女たちの姿を描く。

監督は、7歳から映画制作を始め、『残されたもの、残せるもの、』で高校生映画甲子園の最優秀監督賞を受賞し、現在はBABEL LABELの新レーベル「2045」に所属する秋葉恋。秋葉監督自身が実際に「トー横」で過ごした経験をもとに、完全オリジナルストーリーを描き出した。

秋葉監督は、「私自身が体験した歌舞伎町での経験と取材で、私の中の初期衝動のようで、願いのような想いを、撮影の中で全員が背負いこの街で生きていました」と想いを明かした。

制作を担うBABEL LABELは、日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』(24年)や映画『正体』(24年)を手がけた藤井道人監督を筆頭に、『帰ってきた あぶない刑事』(24年)の原廣利監督、藤井とともにNetflixシリーズ『イクサガミ』(25年)を手がけた山口健人監督など、気鋭のクリエイターが所属し、映画やドラマで数々の話題作を生み出しているコンテンツスタジオだ。

家庭でも学校でも居場所を失い、憧れと逃避心を抱えて歌舞伎町にやって来た高校生・飛鳥を演じるのは、2018年に「ミスヤングマガジン」に輝き、Netflixドラマシリーズ『サンクチュアリ-聖域-』で小悪魔ホステス・七海役を好演し注目を集めた若手女優・寺本莉緒。

寺本は、「たった一日の出来事ですが、弱さや強さ、希望までもが詰まっています。今を生きるすべての人に、この目線で感じてほしい物語です」と本作の魅力についてコメントした。

田舎を飛び出してトー横で暮らし、界隈で人気を集めるネット小説『東京逃避行』の作者・日和を演じるのは、連続テレビ小説『虎に翼』やNetflixシリーズ『今際の国のアリス』シーズン3など、話題作に多数出演し注目を集める実力派若手女優・池田朱那。

池田は「家や学校に居場所のない子どもたちはどこで生きていけばいいのか。誰を信じればいいのか。子どもたちの心に寄り添ってもらえる時間になったらいいなあと思います」と期待を込めた。

本作のエグゼクティブプロデューサーを務める藤井道人は、「秋葉恋という一人の才能が生んだこの映画が、たくさんの方々の目に触れ、いつかその輪が大きくなり、“時代”を作ってくれることを願ってプロデュースに参加しました。彼らにしか表現できない熱や衝動を体感してもらえる映画になっていると思います」と、秋葉監督への信頼と本作への強い期待を語った。

『東京逃避行』

今回紹介するビジュアルは、ネオン輝く歌舞伎町の街を全力で駆け抜ける2人の少女の姿が描かれている。何かから逃げているのか、何かを探しているのか——。その表情には痛みと希望が交錯し、「一緒に逃げよ」というコピーとともに混沌の街を生き抜こうとする若者たちの疾走感溢れる“リアル”が刻まれている。

■監督・脚本:秋葉恋

なぜ彼女、彼らは歌舞伎町に来たのか。そして、去るのか。私自身が体験した歌舞伎町での経験と取材で、私の中の初期衝動のようで、願いのような想いを、撮影の中で全員が背負いこの街で生きていました。関わってくださった全てのキャスト、スタッフの皆様には心から感謝しています。「居場所」を求めた人々の「逃避行」。社会がその選択を責めたとしても、何かを肯定して、救える力のある作品です。よろしくお願いいたします。

■寺本莉緒(飛鳥役)

この作品は新宿・歌舞伎町の“リアル”を描いた物語です。目を背けたくなる現実に、飛鳥として演じながらも逃げずに向き合う覚悟を学びました。たった1日の出来事ですが、弱さや強さ、希望までもが詰まっています。今を生きるすべての人に、この目線で感じてほしい物語です。ぜひ劇場でご覧ください。

■池田朱那(日和役)

居場所を求めて東京に逃げてきた日和を演じました。

トー横キッズである自分が、大人たちに利用されていることを理解してはいるけれども、他に居場所を探す気力も勇気も強さもなくなっていた、そんな時に飛鳥に出会います。

日和を救ってあげたいなあという思いと、早く救われたいという私自身の気持ちが重なった撮影期間でした。

家や学校に居場所のない子どもたちはどこで生きていけばいいのか。誰を信じればいいのか。子どもたちの心に寄り添ってもらえる時間になったらいいなあと思います。

■エグゼクティブプロデューサー:藤井道人

秋葉恋という一人の才能が生んだこの映画が、たくさんの方々の目に触れ、いつかその輪が大きくなり、“時代”を作ってくれることを願ってプロデュースに参加しました。彼らにしか表現できない熱や衝動を体感してもらえる映画になっていると思います。ぜひ、公開まで楽しみにしていてください。

『東京逃避行』は2026年初春に全国公開。