中国で約20シーン削除も公開禁止! 寒村に“嫁”として売られた女子大生の悲劇『盲山』緊急公開へ
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品、スリラーと冷徹な社会風刺を融合させた衝撃作
中国政府による検閲で約20ヵ所のシーンをカットしながらも国内上映を全面的に禁じられた衝撃作『盲山』(07年)が、2025年7月18日よりシネマート新宿にて1週間限定上映されることが決定。予告編とビジュアル、場面写真が解禁された。
・中国で国内上映を禁止された衝撃作『盲山』の場面写真をすべて見る
・【動画】22歳の大学生が目を覚ますと、見知らぬ農家の嫁となっていた…映画『盲山』予告編
本作は、本国・中国で長らく封印されてきた“禁断の傑作”。スリラーと冷徹な社会風刺が融合し、生々しく残虐性を帯びた描写とともに、大きな社会的反響を呼んだ。The New Yorkerに「驚くほどリアル。現代中国の不正義を激しく告発する」と評され、第60回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に公式出品された際には、その圧倒的なクオリティーと力強いラストシーンに観客から惜しみない拍手を送られた。
仕事を探していた22歳の大学生・白雪梅(パイ・シューメイ)は、割のいい仕事を紹介してくれるという親切そうな若い女性と出会い、遠く離れた山奥へと向かう。長く過酷な旅の末、眠りに落ちた白雪梅が目を覚ますと、そこは見知らぬ農家の中で、自分はその床に横たわっていた。
彼女は、自分がどこにいるのかも分からず、財布や身分証明書、手荷物もすべて失っていた。仕事を紹介してくれた女性の姿も、どこにも見当たらない。やがて白雪梅は村人から、村に住む40歳の独身男性・黄徳貴(ホアン・デグイ)の花嫁として売られたのだと告げられ、自分が人身売買の被害者であったことに気づく。
白雪梅は黄徳貴とその家族に解放を懇願するが、彼らはそれを拒否。一方で黄一家は村で盛大な結婚披露宴を開き、黄徳貴は無理やり“結婚”を成立させようとする。白雪梅は抵抗を試みるものの、暴力によって屈服させられ、監禁された末に、奴隷のような生活を強いられることになる。
意志の強い白雪梅は脱出の機会を狙い続けるが、この山間の村では誰も彼女を助けようとはしなかった。村人たちは黄一家と結託して彼女を監視し、逃亡を図るたびに白雪梅は捕らえられ、公然と暴行を受けた。月日が経ち、黄家の監視が次第に緩むと、彼女はようやく家族との連絡に成功するが、それは新たな悲劇の幕開けに過ぎなかった…。
撮影を担当したのは、アン・リー監督作『恋人たちの食卓』(94年)や、『ベッカムに恋して』(02年)など、数々の話題作を手がけたジョン・リン。35mmフィルムで撮影されたドキュメンタリータッチの映像が、物語の生々しさを際立たせている。さらにリアリティを追求するため、村人役には演技経験のない地元の農民を、主要キャストには北京電影学院の学生を起用している。
緊急公開に合わせて解禁された予告編は、鬱屈とした雰囲気が漂う山奥の村を舞台に、主人公・白雪梅(パイ・シューメイ)を取り巻く村人や地元当局、警察による「無関心」と「利己主義」が垣間見える内容となっている。
また、“花嫁”として山奥の村に売られてしまった白雪梅が、決死の逃走を試みる姿を捉えたポスタービジュアルも同時に解禁された。予告編・ポスターのいずれからも、本編に満ちる緊張感がひしひしと伝わり、今回の限定上映への期待を一層高めるものとなっている。
『盲山』は2025年7月18日よりシネマート新宿にて1週間限定上映。
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