7年連続のシリーズ最高更新も見えた! 前作17%上回る絶好調『コナン』

#名探偵コナン アベンジャーズ#映画興収レポート

『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』
(C)2019青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』
(C)2019青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

ゴールデンウィーク映画の興行ランキングをまとめた。1位は『名探偵コナン紺青の拳(フィスト)』。公開から25日間で興収75.2億円。前作(最終興収91.8億円)を約17%上回るペースで興収を伸ばしており、7年連続でのシリーズ最高更新が見えてきた。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』ディズニー史上最高の大ヒットスタート

劇場版シリーズ初の海外・シンガポールを舞台にして、人気キャラクターの怪盗キッドが劇場版初登場の京極真とぶつかる内容がファンの心をつかんだようだ。ゲスト声優を山崎育三郎と河北麻友子が務めたり、主題歌を三代目 J SOUL BROTHERSのボーカル・登坂広臣がソロで担当するなどの話題性も動員増に貢献した。

2位は『アベンジャーズ/エンドゲーム』。10連休前日の4月26日から公開され、5月6日までに40.9億円をあげた。前作『インフィニティ・ウォー』の37.4億円を超え、シリーズ最高記録を早々と更新した。

日本でのアメコミヒーロー映画の最高記録『スパイダーマン』(02年)75億円にどこまで迫るか。ちなみにアメリカでは初日3日間で興収3億5710万ドル、世界では12億2360万ドルを上げ、どちらもオープニング歴代新記録を樹立。2週目には世界興収が21億9300万ドルに上り、『タイタニック』を超えて歴代2位となった。1位『アバター』の27億8800万ドルを超えるか注目だ。

3位は『キングダム』。配給元・東宝のWEB初日アンケートによると、客層は男女比が50対50、年代別では20代が27.5%、40代が19.7%、30代が18.5%。鑑賞動機(複数回答)は「原作漫画が好きだから」53.3%、「アクションシーンや映像の迫力に期待して」34.0%、「ストーリーが面白そうだから」30.2%、「キャストが好きだから」27.4%だった。主演の山崎賢人をはじめ、共演の吉沢亮、長澤まさみ、本郷奏多が数多くのバラエティ番組や情報番組に出演しPRに務めた。

4位は『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 〜失われたひろし〜』。興収は16.4億円で、前作(18.4億円)に迫っている。

5位は『名探偵ピカチュウ』。全米公開より1週間早い5月3日から日本で先行公開され、6日までに9.5億円をあげた。人気のポケモンをハリウッドが実写とCG映像を融合させて映画化。4月25日には東京でワールドプレミアを実施。ライアン・レイノルズ、ジャスティス・スミス、渡辺謙ら出演者や、日本語版の吹き替えを担当した竹内涼真と飯豊まりえ、ロブ・レターマン監督らが参加し、話題作りに一役買った。配給元・東宝のWEB初日アンケートによると、客層は男女比が43.6%対56.4%。年代別では20代が38.5%、30代が17.8%、40代が12.1%。大人の客層が中心となっている。(文:相良智弘/フリーライター)

[GW映画ランキング]
1位『名探偵コナン/紺青の拳(フィスト)』75.2億円
2位『アベンジャーズ/エンドゲーム』40.9億円
3位『キングダム』35.3億円
4位『映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 〜失われたひろし〜』16.4億円
5位『名探偵ピカチュウ』9.5億円
(5月6日時点。ムビコレ調べ)

相良智弘(さがら・ともひろ)
日経BP社、カルチュア・コンビニエンス・クラブを経て、1997年の創刊時より「日経エンタテインメント!」の映画担当に。2010年からフリー。