見る者の感情を深く揺さぶる屈指の名優揃う
「英国アカデミー賞 US 学生映画賞」を受賞したパトリック・ディキンソン監督による日英合作の映画『COTTONTALE(コットンテール)』が、来年2022年に日本で公開されることが決定、そのメインキャストが公開された。
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主演は、カンヌ国際映画祭パルムドール賞受賞『万引き家族』のリリー・フランキー。さらに、『ちょんまげぷりん』など映画やドラマでの演技力に定評がある錦戸亮や、リリー・フランキーとW主演した『ぐるりのこと。』で数々の賞を受賞した木村多江、アッバス・キアロスタミ監督『ライク・サムワン・イン・ラブ』で主演の高梨臨らが顔を揃えた。
またイギリスからは、『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』のキアラン・ハインズや、『ワイルド・ローズ』のジェシー・バックリーの出演が決まっている。
パトリック監督は、ヨーロッパ人として初めて「学生エミー賞」をドラマ部門で受賞するなど、映画やテレビの世界で活躍。早稲田大学に留学経験があり、多くの日本映画を見た中で今回の出演者を選んだ。
パトリックはリリーについて、「彼が役柄に込める繊細で人間らしい演技には、毎回驚かされますし、これこそが彼が特別な存在感を放つ理由だと思っています」と本作の主演に抜擢した理由を述べた。
また錦戸については、忘れられない作品として『羊の木』を挙げ、「演じる役の感情に観客を引き込むことが非常に上手な俳優さんです。才能豊かな亮さんの演技の幅広さと奥深さを皆さんにも体験して頂けることを嬉しく思っています」とコメントした。
木村については、『ぐるりのこと』での感情表現に何度も泣かされたことを明かし、「多江さんの、この“真に迫るもの”こそが観客の心の奥深くまで響き、感動を与える理由だと思っています」と分析した。
高梨についてはカンヌ国際映画祭に正式招待された『ライク・サムワン・イン・ラブ』の演技が印象に残ったと言い、「あの役柄を、希望や恐怖心などを抱え持つ人間味あふれる存在として見事に演じており、彼女に特別な才能を感じました」と選考理由を明らかにした。
息子に言えなかった秘密とは? 父と子の再生の物語
本作品は、愛する人を失うことにより崩れかけた家族の愛の再生の物語。世界共通の“家族愛”と、誰もが経験する大切な人を失う悲しみ──それを受け入れるまでの様々な思いを、妻であり母である明子の遺言に残されたイギリス北部の湖水地方にあるウィンダミア湖への旅を通じて描く。
健三郎(リリー)は、妻・明子(木村)の葬式で、しばらく疎遠になっていた1人息子のトシ(錦戸)とその妻さつき(高梨)、孫のエミに会う。明子の遺言状には、明子が子どもの頃に好きだった[絵本「ピーターラビット」]発祥の地で、かねてから夫婦で訪問を希望していたイギリスのウィンダミア湖に散骨して欲しいと書かれていた。イギリス北部の湖水地方へ旅立つ健三郎とトシ一家。しかしトシらに心を開いて向き合えない健三郎は、トシと喧嘩になる。やがて農場のジョン(キアラン)や メアリー(ジェシー)に出会い、次第に心安らいだ健三郎は、意を決してトシにある秘密を打ち明ける──。
『コットンテール』は2022年に公開予定だ。
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