カンヌ映画祭で率直発言 #MeTooの失速と“均質な職場”への違和感を明かす
開催中の第79回カンヌ国際映画祭で、ケイト・ブランシェットが#MeToo運動の現状について率直なコメントを披露した。
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17日(現地時間)に行われたトークイベント「ランデヴー・ウィズ・ケイト・ブランシェット」で、ブランシェットは自身のキャリアを振り返る中で「#MeToo」について語った。
大物映画プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタインの長年にわたるセクシャルハラスメントや性的暴行が告発され、被害者が次々と名乗り出た「#MeToo」運動が起こったのは2017年。ブランシェットは翌2018年にカンヌ国際映画祭の審査員長を務め、女性映画人82人による抗議行進を先導した経験を持つ。
だが、その後について「#MeTooはとても早く抹殺された。それが興味深いと思う」と述べ、運動が急速に勢いを失ったことを指摘し、さらに、セレブリティと一般女性の格差についても言及した。
「プラットフォーム(発言する機会)を持つ多くの人々が比較的安全に自分に起きたことを語れる一方、いわゆる市井の普通の女性が#MeToo声を上げたときに、なぜその会話がシャットダウンされるのか?」と疑問を投げかけた。
ブランシェットは「#MeTooが明らかにしたのは、この業界だけでなくすべての業界に存在するシステム的な虐待の層です。問題を特定しないと解決できない。会話をシャットダウンしては、“先に進む”ことはできません」と強調した。
また、いまだにハリウッドなどの撮影現場におけるジェンダー不均衡についても明かした。
「今でも毎朝、撮影現場で人数を数えてしまいますが、女性10人に対して男性75人という状態が続いています」「私は男性は大好きですが、これではジョークがいつも同じになってしまう。少し身構えなくてはなりません。私はそういう環境に慣れてはいますが、均質な職場に足を踏み入れるのは、誰にとってもただ退屈なだけです。作品にも影響を与えると思います」と語った。
このトークでは#MeToo以外にも、AIの映画業界への台頭について「避けられない。非常に強力なツール」としたうえで、全てが似通ってしまう退屈さを指摘、業界に広がる「その方が安上がり」という考えに懸念を示した。
さらにグローバルな紛争、自身が支援する難民・避難民のための映画人基金についても語った。ブランシェットは「映画祭というものが急に、戦争や紛争、ジェノサイド(大量虐殺)について語れる唯一の場になってしまっていること、まるで問題がこの場で解決するかのようにみなされているのは悲しいことです」ともコメントした。
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