今年は何があった? 2010年映画界10大ニュース【後編】

『アンストッパブル』イベントにて。特製巨大駅弁を持つAKB48の3人。左から高橋みなみ、渡辺麻友、宮澤佐江
『アンストッパブル』イベントにて。特製巨大駅弁を持つAKB48の3人。左から高橋みなみ、渡辺麻友、宮澤佐江
『アンストッパブル』イベントにて。特製巨大駅弁を持つAKB48の3人。左から高橋みなみ、渡辺麻友、宮澤佐江
『TSUNAMI−ツナミ−』イベントに登場したAKB48。前列左から峯岸みなみ、板野友美、高橋みなみ、渡辺麻友、小嶋陽菜。後列左から中田ちさと、指原莉乃、宮澤佐江、梅田彩佳、仲谷明香
ジェームズ・キャメロン監督(中央)とプロデューサーのジョン・ランドー(右)
『アバター』より
(C) 2010 Twentieth Century Fox
涙で目を赤くしたビビアン・スー
涙をこらえるビビアン・スー
初来日し記者会見にのぞんだジュリア・ロバーツ
ジャパンプレミアにて。プロデューサーのデデ・ガードナー(左)とジュリア・ロバーツ(右)
『ハート・ロッカー』撮影中のキャスリン・ビグロー監督。
(C) 2008 HURT LOCKER, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
『ハート・ロッカー』より
(C) 2008 HURT LOCKER, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

2010年もムビコレでは、映画にまつわる様々なニュースを報じてきました。そのなかから編集部が、ヒットの数字や業界の流れを踏まえながら、重大ニュースを独自にチョイス。2010年を代表する10本を選んでみました。【後編】となる今回は、第5位〜第1位を発表します(前編はこちら)。

【第5位】……キャスリン・ビグローが女性監督として初のアカデミー賞監督賞に!

3月に開催された第82回アカデミー賞で、『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグローが女性監督として初の監督賞を受賞した。同作はほかにも作品賞、脚本賞、編集賞、録音賞、音響編集賞にも輝き、合計6部門で受賞するなど今年の最多受賞作となった。

今回のアカデミー賞では、『アバター』のジェームズ・キャメロンとビグローの両監督が元夫婦だったこともあって、『アバター』と『ハート・ロッカー』の対決にも注目が集まっていた。アカデミー賞の前哨戦ともいわれるゴールデングローブ賞では『アバター』がドラマ部門の作品賞と監督賞の2冠に輝く一方で、『ハート・ロッカー』は無冠に終わっていたが、アカデミー賞では見事逆転。なお、『アバター』は撮影賞、美術賞、視覚効果賞の3冠に終わっている。

『ハート・ロッカー』キャスリン・ビグローが女性初のアカデミー賞監督賞を受賞!
アカデミー賞最多ノミネートで『アバター』キャメロン監督と元妻の対決に注目

【第4位】……日本嫌いは嘘? ジュリア・ロバーツが初来日

過去に1度も来日していなかったことから「日本嫌い」と目されていたジュリア・ロバーツが8月に初来日。主演作『食べて、祈って、恋をして』のプロモーションでの来日で、本当に来日するのか、この目で見るまでは半信半疑だった記者も少なからずいたようだ。

来日時は記者会見でも終始ご機嫌で笑顔を振りまいていた。レッドカーペットではファンとの握手やサインにも気軽に応じるなど、これまでのイメージを払拭。日本語で「コンニチワ」と挨拶し、黄色い歓声を浴びていた。

[動画]『食べて、祈って、恋をして』ジャパンプレミア
[動画]『食べて、祈って、恋をして』記者会見

【第3位】……東京国際映画祭で中台問題が勃発! ビビアン・スーの目に涙

10月に開催された第23回東京国際映画祭のオープニングを飾るグリーンカーペット・セレモニーで、中国代表団のクレームを受け、ビビアン・スーをはじめとする台湾映画のキャスト・スタッフが登場できなくなるトラブルが発生した。トラブルの原因は、セレモニー開始直前になって、1つの中国を標榜する中国代表団から、国名を「台湾」ではなく「中国台湾」と表記するようにクレームが入ったこと。政治の場ではなく、文化の祭典の場での突然のクレームに結論は出ず、ビビアンらは時間切れでカーペット上を歩くことができなくなった。

翌日に開かれた「台湾電影ルネッサンス2010─美麗新世代」の記者会見では、登壇したビビアンは、準備していたにも関わらずセレモニーに参加できなかった前日のトラブルを振り返り、悔し涙を浮かべる場面も見られた。2011年の東京国際映画祭では、この問題がどう解決されるのかにも注目だ。

中国と台湾でトラブル、東京国際映画祭開幕式にビビアン・スーらが登場せず!
ビビアン・スー、中国の干渉で映画祭グリーンカーペットに参加できず悔し涙

【第2位】……映画界もAKB48が席巻! イベントに引く手あまた

プロモーションのためにしばしばタレントを起用する映画界。古くは叶姉妹。昨年辺りまでは山本モナや西川史子らが引っ張りだこだったが、2人が相次いで結婚。露出が減った2010年に、もっとも存在感を発揮したのがAKB48だ。

今年は『トイ・ストーリー3』の監督らによる来日イベントにスペシャルゲストとして駆けつけ、『告白』では劇中で中学生が見るミュージックビデオとしてAKB48の「RIVER」が使われていることからイベントに駆けつけた。パニック映画『TSUNAMI−ツナミ−』では日本語吹替版主題歌にAKB48の「あなたがいてくれたから」が選ばれイベントを行ったほか、止まるところを知らない大人気に引っかけ、『アンストッパブル』のイベントにも登場するなど大活躍の1年だった。2011年1月22日からはAKB48の素顔に迫るドキュメンタリー映画 『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued』が公開となるなど、2011年も引き続き大活躍をしていきそうだ。

AKB48の高橋みなみ、津波の恐怖を目の当たりにして「なめてました」と反省
[動画]『トイ・ストーリー3』来日イベント/AKB48ほか

【第1位】……『アバター』が記録的大ヒット! 国内でも3D映画が上位を独占

編集部が選んだ第1位は、アメリカと全世界で史上最高の興行記録を打ち立てた『アバター』の大ヒット。ジェームズ・キャメロン監督自身が『タイタニック』で1997年に打ち立てた全米歴代1位の興収6億ドル(510億円/1ドル85円で計算)を超える、興収7億6050万ドル(646億円)を記録。全米歴代1位に躍り出ると、全世界の興収でも、『タイタニック』の持つ18億4320万ドル(1566億円)を大きく引き離す27億7955万ドル(2362億円)という驚異的な数字を叩き出した。

日本でも興収155億円を記録し、2010年のNO.1ヒットとなった。この『アバター』の世界的大ヒットが、日本においても3D対応スクリーンの急速な普及を促し、さらに家電市場においても3D化の流れを生み出したといって過言ではない。

ちなみに大ヒット作は放っておかれるはずもなく、20世紀フォックスは『アバター2』『アバター3』の製作を正式に発表。『アバター2』が2014年12月、『アバター3』が2015年12月の公開予定となっている。

『アバター2』『アバター3』の製作が正式決定! 公開は2014年と2015年
[動画]動画で楽しむ『アバター』の世界

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