血肉飛び散る“山崎の戦い”、燃え上がる本能寺──北野武監督最新作『首』のプロモーション映像

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日本の戦国時代を美化することなく、人間の業や恨み、つらみを独自の解釈で描く

1997年『HANA-BI』でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、2003年『座頭市』で銀獅子賞を受賞、2017年『アウトレイジ 最終章』が同映画祭のクロージング作品に選ばれるなど、数々の歴史的快挙を達成してきた北野武監督の戦国スペクタクル映画『首』。2023年秋に公開される本作のプロモーション映像を紹介する。

・大河ドラマは綺麗ごと!? 北野武監督が描く、野望と裏切り、バイオレンス全開“本能寺の変” 構想30年

北野監督が初期の代表作の1本『ソナチネ』(93年)と同時期に構想し、30年もの長きに渡って温めていた本作は、巨匠・黒澤明が生前「北野くんがこれを撮れば、『七人の侍』(54年)と並ぶ傑作が生まれるはず」と期待していた念願の企画の映画化だ。“本能寺の変”が、戦国武将や忍、芸人や百姓といった多彩な人物の野望や裏切り、運命とともに描かれ、キレ味抜群のバイオレンスと笑いをはじめとした北野ワールドのエッセンスが全開する。

そんな野心作に豪華&異色のキャストが集結。北野自らが“本能寺の変”を策略する羽柴秀吉を飄々と演じ、織田信長に複雑な感情を抱く明智光秀を西島秀俊が演じる。さらに加瀬亮が狂乱の天下人・信長を怪演、浅野忠信と大森南朋が秀吉を支える軍師・黒田官兵衛と弟の羽柴秀長をユーモアたっぷりに演じ切る。秀吉に憧れる百姓・難波茂助には、北野組に初参戦となる中村獅童。

『首』

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第76回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プレミア」への出品作である本作の正式上映が、現地時間23日に決定。世界最速ワールドプレミアとして上映されることになり、北野監督もカンヌ国際映画祭へ登壇する運びとなった。

紹介するプロモーション映像は、不安げなピアノの旋律とともに、野ざらしの屍があまた転がっている戦場の様子が俯瞰で映し出されるシーンから始まる。血肉飛び散る“山崎の戦い”、燃え上がる本能寺…北野武作品史上随一のスケールと迫力が存分に味わえる映像となっている。

さらに秀吉(ビートたけし)、光秀(西島)、信長(加瀬)、難波茂助(中村)、黒田官兵衛(浅野)、羽柴秀長(大森)、曽呂利新左衛門(木村祐一)、荒木村重(遠藤憲一)、徳川家康(小林薫)、千利休(岸部一徳)ら、日本映画界を代表する錚々たる俳優陣が画圧高めに登場。新北野組とも言える超一流俳優による演技合戦にも期待は高まるばかりだ。

先日の会見で北野監督は、「日本の戦国時代を美化することなく、成り上がりや天下を取ることの裏にある人間の業や恨み、つらみなどを自分なりの解釈として描いた」と語った。世界最速ワールドプレミアとなる5月23日のカンヌ・プレミアでの公式上映で、世界のキタノだからこそ撮ることができた、戦国エンターテイメントの全貌がついに明らかになる。

『首』は2023年秋に劇場公開。

[動画]北野武監督『アウトレイジ 最終章』ジャパンプレミア