カンヌ映画祭、北野武監督『首』がプレミア上映決定! 坂本龍一の映画音楽遺作『怪物』はコンペ部門に出品

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北野武
北野武監督
北野武
『怪物』

コンペ部門は女性監督作が映画祭史上最多6本エントリー

第76回カンヌ国際映画祭のラインナップが発表され、坂本龍一の映画音楽の遺作となる是枝裕和監督の『怪物』がコンペティションに出品、北野武監督の『首』がカンヌ・プレミアで上映されることが明らかになった。

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5月16日から27日まで開催の映画祭は、ジョニー・デップがフランス王ルイ15世を演じるマイウェン監督・主演の『Jeanne du Barry(原題)』がオープニング上映作。

昨年同映画祭最高賞パルムドールを受賞した『逆転のトライアングル』のリューベン・オストルンド監督がコンペティション部門の審査員長を務め、役所広司が主演するヴィム・ヴェンダース監督の『Perfect Days(原題)』も同部門に選出されている。

コンペティション部門には他に『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』(13年)のジョナサン・グレイザー監督の10年ぶりの新作でA24作品の『The Zone of Interest(原題)』、前作『希望のかなた』(17年)発表時に引退宣言をしたアキ・カウリスマキ監督の『Fallen Leaves(英題)』、ウェス・アンダーソン監督の『Asteroid City(原題)』、ナンニ・モレッティ監督の『Il sol dell’ avvenire(原題)』、トラン・アン・ユン監督の『La passion de Dodin Bouffant(原題)』、トッド・ヘインズ監督の『May December(原題)』、中国のワン・ビン監督の『JEUNESSE(英題)』、ケン・ローチ監督の『The Old Oak(原題)』などがラインナップされている。

今回はコンペティション部門に女性監督作が、映画祭史上最多となる6本エントリーしている。

ジェシカ・ハウスナーの『Club Zero(原題)』、カウテール・ベン・ハニアの『Les filles d’Olfa(原題)』、ジュスティーヌ・トリエの『Anatomie d’une chute(原題)』、カトリーヌ・ブレイヤの『L’été dernier(原題)』、アリーチェ・ロルヴァケル監督の『La Chimera(原題)』、長編初監督となるラマタ=トゥライェ・シーの『Banel e Adama(原題)』だ。

映画祭のディレクター、ティエリー・フレモーはアメリカの業界誌「Variety」のインタビューに「女性監督の存在感が強まることは、女性による別の視点が加わることで、世界の映画が変化していることがわかります」、「コンペティションに多くの女性を参加させることは、より多様性と平等性を実現するための世界的な取り組みの一環であり、私たちは世代間のバランスも図ろうとしています」と語った。

アウト・オブ・コンペティションにはマーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ主演の『Killers of the Flower Moon(原題)』が入っているが、フレモーによると同作は今後、コンペティション入りする可能性もあるという。

映画祭側が昨年11月に作品を見た時点では、同作はAppleのストリーミング作品という位置付けだったが、Appleはその後、今年10月にフランスを含む世界での劇場公開作とすることを発表。

出品作は劇場公開されなければならないというカンヌのコンペティション参加条件を満たしたことで、映画祭側はAppleとスコセッシにコンペティション参加を持ちかけ、返事を待っている状況だという。

映画祭側は来週にもラインナップに数本の追加発表を予定しているという。

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