不器用な愛をぶつける男と、孤独を感じる女…東京で自由に生きる恋人に届いた、友人が失踪したという報せ

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22TAMA NEW WAVEコンペティション特別賞受賞作品『優しさのすべて』が101日よりイメージフォーラムにて公開される。今回、予告編が公開された。

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前田弘二監督は「監督と脚本の挑戦に俳優が見事に応え、躍っている」と絶賛

東京に生きる恋人、マアサとカイ。ケンカが絶えないながらも楽しく、自由に共に時間を過ごしている。地元の友人アキとの再会を楽しんだ2人は、いずれ結婚するであろう彼と、自分たちの未来に思いをはせる。

撃ち合いごっこをしながら駆け抜けていく夜の街。消えてしまった彼らの犬の墓。カイの知らないうちに、マアサは他の誰かと寝て、ダンスを覚える。不器用な愛をぶつけるカイと、それでも孤独を感じてしまうマアサ。2人の、そしてそれぞれの時間が過ぎる。そんなある時、突然アキが失踪したと連絡が届く。

監督は安達勇貴。出演に舞台などで活動する二田絢乃、『すばらしき世界』(20年)の田中一平、『片袖の魚』(21年)の黒住尚生。

今回公開された予告編では、マアサとカイ、2人の過ごす恋人としての時間、そして友だちであるアキの姿が描かれる。楽しそうな表情の影には、それぞれが抱える孤独や寂しさも垣間見え、登場人物たちがこの作品でどのような結末を迎えるのか気になる予告編に仕上がっている。

本作を見た監督陣からのコメントも到着した。

『淵に立つ』(16年)や『本気のしるし』(20年)の深田晃司監督は、「嘘をついている人が嘘をついているようにしか見えない映画が嫌いです。さらに言えば嘘か真実かなんてことがそもそも重要事ではないように思える映画が好きです。だから、この映画の佇まい、言葉の佇まい、俳優の佇まいも好きでした」とコメント。

さらに、『まともじゃないのは君も一緒』(21年)などの前田弘二監督は、「恋人に対して、決定的な不満や問題を抱えているわけではない。なのに彼女は流れるように不可解な行動を起こしていく。その正体は何か。監督の安達勇貴と脚本の四本研祥が描く、人間の持つ理解し難い、でも明らかにあるだろう機微への挑戦。その挑戦に俳優が見事に応え、躍っている」と本作を絶賛した。

『優しさのすべて』は101日よりイメージフォーラムにて公開。

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