“次世代の大島渚”に、坂本龍一や黒沢清らが『海辺の彼女たち』の藤元明緒監督(33歳)を選出
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PFF 第3回「大島渚賞」決定
かつて大島渚監督が高い志を持って世界に挑戦していったように、それに続く次世代の監督を顕彰する「大島渚賞」の第3回選考が行われ、ベトナム人女性労働者たちを描く長編第二作『海辺の彼女たち』の藤元明緒監督(33歳)が選ばれた。
・「インパール作戦」で命を落とした日本兵の遺骨が語りかける…藤元明緒監督『白骨街道』
「大島渚賞」の選考は、「日本で活躍する映画監督(劇場公開作3本程度)」、「原則として前年に発 表された作品がある」監督を対象に、大島渚監督作品を知る世界各国の映画人より推薦を募り、審査員が授賞者を決定する。審査員長は坂本龍一、審査員は黒沢清と荒木啓子(PFF・ぴあフィルムフェスティバル ディレクター)。
第1回は、『鉱 ARAGANE』『セノーテ』が世界各国で高い評価を受けるなど、次々に新たな作品を生み出している小田香監督が受賞。昨年の第2回は「該当者なし」だった。
藤元監督は、1988年、大阪府生まれ。ビジュアルアーツ専門学校大阪で映画制作を学ぶ。在日ミャンマー人家族を描いた『僕の帰る場所』(18年)が東京国際映画祭はじめ33の国際映画祭で上映された。21年には、ベトナム人技能実習生を描いた『海辺の彼女たち』を公開。21年度「新藤兼人賞」金賞、TAMA映画賞最優秀新進監督賞など多数の映画賞を受賞した。新作の短編『白骨街道 ACT1』が4月の特集企画「映画を観て、ミャンマーを知る Vol.2」の上映作品として劇場公開される。
「大島渚賞記念上映会」開催
4月3日には「大島渚賞記念上映会」が実施され、受賞監督作品と大島渚監督作品を上映する。
上映される作品は、昨年公開され数々の映画賞にも輝いた藤元明緒監督の『海辺の彼女たち』と共に、69年のカンヌ映画祭監督週間で上映され、大島渚監督が国際的に評価されるきっかけとなった『絞死刑』。
2作品の上映後には、藤元明緒監督、黒沢清、大島新(大島渚監督の息子で『なぜ君は総理大臣になれないのか』『香川1区』を監督)、MCに荒木啓子が登壇してトークショーも開催される。
「大島渚賞記念上映会」は、4月3日13時に東京・丸ビルホールで開映される。
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