民主化を求め自宅軟禁された政治家と監視する諜報員の間に芽生えた絆

韓国歴代興収10位を記録した『7番房の奇跡』を手がけたイ・ファンギョン監督の最新作、『偽りの隣人 ある諜報員の告白』が9月17日より公開される。この度、緊迫の予告編が解禁された。

・諜報員の心に芽生えた“正義”とは?『7番房の奇跡』監督が描く人間ドラマ

舞台は1985年、軍事政権下の韓国。国家による弾圧が激しさを増す中、次期大統領選に出馬するため、野党政治家イ・ウィシク(オ・ダルス)は帰国するが、空港に到着するなり国家安全政策部により逮捕され、自宅軟禁を余儀なくされる。諜報機関はウィシクの監視を開始。監視チームのリーダーに、当時左遷されていたものの愛国心だけは人一倍強いユ・デグォン(チョン・ウ)を抜擢する。

デグォンは隣家に住み込み、24時間体制の監視任務に就く。機密情報を入手するために盗聴器を仕掛けたデグォンだったが、家族を愛し、国民の平和と平等を真に願うウィシクの声を聞き続けるうちに、上層部に疑問を持ち始める。そんな矢先、ウィシクとその家族に命の危険が迫る。

約2年ぶりに俳優復帰したオ・ダルスをはじめ、チョン・ウやキム・ヒウォンなど、数多くの作品に出演し韓国を代表する俳優陣が集結した本作は、本国で初登場1位を記録している。

解禁された予告編は、民主化を目指す政治家イ・ウィシクの大統領選出馬を阻もうとする軍部がウィシクを自宅軟禁する場面から始まる。諜報員のユ・デグォンは、軍部からの指令でイ・ウィシクの自宅の様子を隣家で監視するが、ひょんなきっかけから2人の間に“お隣さん”としての交流が始まる。

初めはウィシクを敵視していたデグォンだったが、監視を続けるうちにウィシクの目指す“人の優劣のない国家”に共感を覚え、2人の絆が徐々に強まっていく様子が描かれている。しかし、軍部からの圧力は増し続け、ついに決断を迫られたデグォンは「誰かが世界を変えないと」と泣き叫ぶ。2人の男たちが見つけた“正義”とは一体──? ストーリーの行く末が気になる予告編となっている。

国家を揺るがした男たちの“正義”を描く社会派ヒューマンサスペンスの本作に期待したい。