タランティーノ「彼は弱々しい」名作の助演俳優を酷評し大炎上 SNSでは反論続出
『ハンガー・ゲーム』は『バトル・ロワイアル』の盗作? タランティーノのコメントが物議
クエンティン・タランティーノがポッドキャストの番組に出演し、21世紀のトップ20映画リストを挙げた際のコメントの数々が物議を醸している。
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作家のブレット・イーストン・エリスの「The Bret Easton Ellis Podcast」で、タランティーノはリストの5位に挙げたダニエル・デイ=ルイス主演の『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(2007年)について「とんでもない欠陥がなければ1位か2位になる可能性は大いにあった。その欠陥はポール・ダノだ」と、同作で英国アカデミー賞(BAFTA)助演男優賞候補になったダノを痛烈に批判した。
「映画はダニエル・デイ=ルイスとポール・ダノの2人の対決のはずだったが、明らかにそうならない。彼は物足りない。彼は弱々しいんだ」「オースティン・バトラーがあの役だったら素晴らしかっただろう」と言い、「「彼はなんとも弱く、弱く、面白くない男だ」、「ダニエル・デイ=ルイスは強力な引き立て役なんて必要ないことを示すが、映画にはそれが必要だ」「SAG(映画俳優組合)で最弱の俳優(ダノ)と彼(デイ=ルイス)を並べるなんて」と非難を続けた。
ホストのエリスが「デイ=ルイスがダノを圧倒したのかも」とフォローしたが、以前からダノを批判してきたタランティーノは、演技に悪いところはないとしながらも、彼を起用したのは「どう見ても妥協案だ」と自説を曲げなかった。
だが、SNSでは この発言について、ダノの実力を無視した的外れなものとして映画ファンや批評家から反発が起きている。
映画公開時に23歳だったダノは双子の兄弟ポールとイーライ・サンデーを一人二役で演じた。当初、ダノはポール役のみでイーライは別の俳優が演じていたが、その俳優の降板を受けてイーライも演じることになった。
デイ=ルイス演じる石油王ダニエル・プレインビューと対峙する複雑な役を演じたダノはBAFTA候補になるなど高く評価され、デイ=ルイスも過去にダノについて「完璧なキャスティング」と称賛している。
XなどSNSでも、ダノが演じるイーライの動画がアップされ、「これを弱い演技と言うなんて信じられない」という意見が大半を占めている。
タランティーノは、映画リストの11位に深作欣二監督の『バトル・ロワイアル』(2000年)を挙げ、ジェニファー・ローレンス主演で人気を博したアメリカ映画『ハンガー・ゲーム』シリーズ(2012年〜2015年)を「バトル・ロワイアルの完全な盗作」「日本の作者がどうしてスーザン・コリンズ(原作者)を訴えなかったのかが不思議」と非難した。
これを受けて『ハンガー・ゲーム』シリーズでローレンス扮する主人公の相手役を務めたジョシュ・ハッチャーソンは、「似たテーマがあるのは確かですが、みんな誰かから何かを借りていますから」と軽く受け流している。
映画愛の強さは人一倍と自他ともに認めるタランティーノだが、強すぎる思い入れゆえの極端な発言には、特にZ世代など若い世代からの反発が強まっている。
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