Snow Man宮舘涼太「一発で長回しでやらせてください!」 膨大な長ゼリフに挑んだ舞台裏を告白

#Snow Man#宮舘涼太#山下美月#映画#本木克英#水上恒司#火喰鳥を、喰う#豊田裕大#麻生祐未

火喰鳥を、喰う
(C)2025「火喰鳥を、喰う」製作委員会
火喰鳥を、喰う
火喰鳥を、喰う
火喰鳥を、喰う
火喰鳥を、喰う
火喰鳥を、喰う
火喰鳥を、喰う
火喰鳥を、喰う

クランクイン直後の重圧をはねのけ、真っすぐな執着を熱演した北斗役

映画『火喰鳥を、喰う』の公開を記念して10月4日に東京・六本木のTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて舞台挨拶が開催され、水上恒司、山下美月、宮舘涼太(Snow Man)、麻生祐未、豊田裕大、本木克英監督が揃って登壇。舞台挨拶の模様は全国約300の劇場で生中継された。

・Snow Man宮舘涼太「ファンのコメントに自然とバラが咲く」 舘様節さく裂のイベント舞台挨拶

水上恒司らが登壇したTOHOシネマズ 六本木ヒルズのステージ上には、巨大な火喰鳥も登場。登壇陣は、火喰鳥の喉垂れ(※ヒクイドリという名の由来にもなっている、喉から垂れ下がる2本の赤色の肉垂)にちなみ、衣装にワンポイントの“赤”を取り入れて登壇していた。しかし宮舘涼太だけは事前にそのことを「聞いてなかった(苦笑)!」とのこと。それでも宮舘は「自分で衣装をフィッティングした時に、ここ(胸元)に赤を入れたらいいんじゃない?って(赤い)ハンカチーフを入れてきました!」と、グループ「Snow Man」でのメンバーカラーである赤をしっかり取り入れており、会場は笑いと拍手に包まれた。

火喰鳥を、喰う

・『火喰鳥を、喰う』舞台挨拶の写真をもっと見る

主演の水上は「このメンバーと一緒に登壇する日を迎えることができて、非常に安心というか、嬉しい思いでいっぱいです」と挨拶。完成した映画を試写で鑑賞した際のことを振り返り、「試写を見るって役者にとってプレッシャーになる部分があって、見終わったら関係者が待っていて『どうでしたか?』と感想を求められるんです。今回は見終わって、開口一番『面白かった!』と本木監督にお話ししました」と手応えを明かし、「そういう作品が無事に初日を迎えることができて嬉しいです。感無量です!」と万感の思いを語った。

本木克英監督も「いままでに見たことのないジャンルのものを見たという気持ちになりたいという思いで、一人目の観客としてつくりました」と本作に込めた思いを口にし、無事に公開を迎え「感無量でございます」と笑顔を見せた。

山下美月は、タイトルにもあり物語のカギを握る“火喰鳥”の存在について言及。「現場では火喰鳥を見ていなかったので、イメージでお芝居していたんですが、(完成した映画を見て)まさかあんな鳴き声と思わなくて…(笑)。『キェーっ!!』って鳴いていて、初めて聴く音だなって驚きの火喰鳥でした」と明かした。

火喰鳥を、喰う

映画では、水上が演じる雄司と、その妻で山下が演じる夕里子、宮舘が演じる夕里子の先輩で超常現象の専門家・北斗の“三角関係”が大きな軸となっている。宮舘は、自身が演じた北斗の異様なまでの“執着”について「北斗の思う執着というのは、とても真っすぐなもので、『手に入れたい』という気持ちに向かって真っすぐ相手に物事を伝える。その真っすぐな気持ちが執着とつながって全面的に出ていたのかなと思います」と分析。

水上は北斗と対立する雄司を演じつつ、宮舘の凄まじい演技に「笑いそうになる瞬間があった(笑)」と明かしたが、宮舘は「どこで? どこでかな…(笑)?」と納得がいかない様子でツッコミを入れる。

その北斗の執着の矛先となる夕里子を演じた山下も、宮舘の“怪演”について「本当にすごい変でしたよ」とバッサリ。宮舘は「“変”って言わないでくれる?」と苦笑交じりにクレームを入れるが、山下は「素晴らしい変さというか、良い変さでした」と独特の表現で称賛を送り、会場は再び笑いに包まれた。

豊田裕大は夕里子の弟・亮を演じており、亮はある意味で映画の中で正体不明の“怪異”が頻発するきっかけをつくる人物。亮のように些細な出来事が事件を招いた経験を問われた豊田は、「うちの両親がめちゃくちゃ厳しいんです。幼稚園の頃、近所においしいアイスキャンディー屋さんがあって、『1日1本だよ』と言われていたんですが、僕はもう1本食べたくて、食べたんですが、それがバレたんです。そうしたら…」と映画顔負けの恐怖体験を告白。水上、宮舘からは「儀式(笑)?」と驚きの声が上がっていた。

この日は上映後の舞台挨拶ということで、キャスト陣がお気に入りのシーンや印象深いシーンについて語り合った。山下が印象深いシーンとして挙げたのは、雄司と北斗が夕里子を巡って争う場面。「夕里子のために殴り合ってるんですけど、この大きさでこの2人が映ってると、めっちゃ白米食べられそう(笑)! 味濃いめのソースみたいな感じですね」と、独特のワードセンスで2人の濃厚なシーンを表現。

さらに「今回の映画のテーマは“執着”ですが、『ひとりの人間に対して、そこまでやりあうんだ…!?』という。そこまでの人間の執着やパワーを生で見たことがなかったので、それを映像で見ることができて『人間って怖いものだな』ってハッとさせられました」とふり返った。

一方、宮舘が印象深いシーンとして選んだのは、雄司と夕里子が食卓に並んで座り、お茶漬けを食べる場面。「(雄司と夕里子は)お茶漬け、似合いません? すごく爽やかじゃないですか。この映画で一番と言ってもいい爽やかさがここにあると思うし、ここから夫婦の絆が深まっていくという『深まりのお茶漬け』と名付けたいシーンです」と理由を説明。

それを聞いた本木監督から「若いけど、お茶漬けを食べることあるの?」と質問。宮舘は「もちろんです! 梅派です」と笑顔で即答し、会場は再び笑いに包まれた。

火喰鳥を、喰う

水上がチョイスした印象深いシーンは、北斗の登場シーンで、カフェで雄司たちが北斗と初めて対面する場面。この後に北斗が長ゼリフを語るシーンがあるが、「このシーンが(宮舘さんは)ほぼクランクインだったんですよね? クランクインの日に、あの膨大なセリフを言ってるんです。絶対に緊張するし、見ているこっちも緊張してもおかしくないんですけど、緊張している様子があまり見えなくて、『緊張してないんだ!?』と思いながら芝居が始まりました。笑いそうになりながら『何だこいつ?』『何言ってるんだ?こいつ…』と思いながら、雄司として北斗を拒絶していくところで、すごくお気に入りです」と明かした。

宮舘はこの長ゼリフについて「僕のできる最善を尽くして、セリフを覚えていくのは当たり前ですが、セリフに感情乗せて、説得をしていかないといけないんです。監督は『カットを割りますよ?』と言ってくださったんですが、僕は1回も止めたくなくて、ページにして5~6ページありましたが『一発で長回しでやらせてください!』と僕の方からお願いしました」と舞台裏を語った。

火喰鳥を、喰う

舞台挨拶の最後には、映画の公開を記念してくす玉が登場。「ヒクイドリヲクウ」という合図の声に合わせて、登壇陣と客席が一緒に「ビミナリ!」と声を上げ、ひもを引っ張ると、中からは垂れ幕とともに火喰鳥の赤や青の羽根が舞い、会場は歓声に包まれた。

登壇陣を代表してマイクを握った水上は、「まずは、無事に映画の公開を迎えることができて感無量です。こんなに新しいジャンル、新しい色の映画ができまして、この先、どんな映画が生まれるかわかりませんが、この『火喰鳥を、喰う』には、この映画にしかないものがあると思います! これからも声援のほど、何卒よろしくお願いします」と語り、拍手と歓声の中で舞台挨拶は幕を閉じた。

『火喰鳥を、喰う』は現在公開中。