住む者の人生を狂わせる!? 自宅の地下室にぼっかりと空いた穴が発揮する微妙なパワー

#アナイス・ドゥムースティエ#アラン・シャバ#カンタン・デュピュー#ブノワ・マジメル#フランス映画#レア・ドリュッケール#地下室のヘンな穴

『地下室のヘンな穴』
(C) ATELIER DE PRODUCTION - ARTE FRANCE CINÉMA - VERSUS PRODUCTION – 2022
『地下室のヘンな穴』
『地下室のヘンな穴』

仏映画界で最も注目される鬼才カンタン・デュピューが贈る“世にも奇妙な物語”

第72回ベルリン国際映画祭正式出品、フランスでまさかの大ヒットを記録したカンタン・デュピュー監督最新作『地下室のヘンな穴』が、9月2日より全国公開されることが決定した。これに併せて本作のメインビジュアルと場面写真が解禁された。

・【今日は何の日】「ビキニの日」に見たい! 米仏のミニシアター系人気監督による2作品

緑豊かな郊外に建つモダニズム風一軒家の下見に訪れた中年夫婦のアランとマリー。購入すべきか迷う夫婦に怪しげな不動産業者がとっておきのセールスポイントを伝える。地下室にぽっかり空いた“穴”に入ると「12時間進んで、3日若返る」というのだ。夫婦は半信半疑でその新居に引っ越すが、やがてこの穴はふたりの生活を一変させていく…。

『事故物件 恐い間取り』(20年)や映画化が決定した『変な家』など家系ホラーが注目される昨今、その系譜に新たに名を連ねる突然変異のごときフランス映画が誕生した。新居の地下には12時間進んで3日若返る奇妙な穴がありました──。この一瞬耳を疑う、微妙すぎるパワーを持つ穴に人生を狂わされる夫婦の物語を描いた本作は、第72回ベルリン国際映画祭正式出品され、会場を奇妙な笑いと興奮で包み込んだ。

監督は“フランスのスパイク・ジョーンズ”の異名をとるカンタン・デュピュー。殺人タイヤの『ラバー』(10年)、鹿革男の狂気『ディアスキン 鹿革の殺人鬼』(19年)などの異色作・怪作で知られ、新作ごとに同国でスマッシュヒットを記録している。今、仏映画界で最も注目されるオンリーワンの鬼才だ。ちなみにデュピュー監督はMr. Oizo名義のフレンチ・エレクトロ・ミュージシャンでもあり、ヨーロッパでは100万枚以上のセールスを記録している。

『地下室のヘンな穴』

本作には同国の名だたる人気俳優が集結している。デュピュー監督作の常連俳優アラン・シャバ、『ジュリアン』(17年)のレア・ドリュッケール、『彼は秘密の女ともだち』(14年)のアナイス・ドゥムースティエ。

中でも主人公の上司を演じたブノワ・マジメルの怪演は見逃せない。かつて希代の美青年として一世を風靡したスター俳優が持ち前のイケメンぶりをかなぐり捨てて男の滑稽さと悲哀を体現している。そして、なぜか新居に住み着き、主人公の行く手に出没する“ネコ”の助演にも注目だ。

解禁されたビジュアルは、大きな時計の文字盤を背景に4名のメインキャストの顔が当てはめられており、その下には扉が開いた怪しげな新居が見える。また、場面写真では主人公のマリーが、何かを思い詰めるかのような表情でリンゴを見つめている。彼女は一体リンゴの何を見つめているのだろうか…。いずれも摩訶不思議なヘンな穴に囚われた大人たちの“世にも奇妙な物語”を期待させるものになっている。

『地下室のヘンな穴』は9月2日より全国公開される。

https://www.youtube.com/watch?v=6PAqRPgsktM