ロックバンド「嬢王蜂」のアヴちゃんと俳優の森山未來が、湯浅政明監督の劇場アニメーション映画『犬王』でW主演を務めることが分かった。また、本作は第78回ヴェネチア国際映画祭のオリゾンティ・コンペティション部門に選出されたことも判明。同部門への選出は、日本の長編2Dアニメーション史上初となる。
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森山「ジェットコースターのような現場でした」アフレコ振り返る
本作は、室町の知られざるポップスター「犬王」から生まれた物語を、変幻自在のイマジネーションで描くミュージカル・アニメーション。古川日出男の著作「平家物語 犬王の巻」を原作に、室町時代に人々を熱狂させた実在の能楽師・犬王と、そのバディである琵琶法師・友魚の友情を描く。キャラクター原案を松本大洋、脚本を野木亜紀子が手がけた。
世界最古の舞台芸術・能楽の世界でスターダムに駆け上がり、友情をつむぐ能楽師・犬王をアヴちゃん(女王蜂)、そして琵琶法師・友魚を森山未來が演じることが明らかに。公私ともに仲が良く、その多才さでジャンルを問わず活躍する2人が、映画『モテキ』以来10年ぶりの共演を果たす。
アニメ『DEVILMAN crybaby』以来の湯浅作品参加となる犬王役のアヴちゃんは「普段女王として生きているわたしが、今回は王として生きる機会を頂きました。『犬王』。まっすぐに、運命の映画だと言い切ることができます」と語る。
『聖☆おにいさん』以来2度目のアニメ声優出演にして、湯浅作品初参加で友魚を演じた森山は「琵琶法師、友魚として、これまたぶっ飛んだアヴちゃん演じる、艶やかな犬王に寄り添う。必然、ジェットコースターのような現場でした」と振り返った。
湯浅監督「見てるだけで胸が熱く、あがる」最新作に自信のぞかせる
本作は、当初2021年公開予定だったが、新公開時期として2022年初夏の上映が決定。今年9月に予定されている第78回ヴェネチア国際映画祭での上映がワールド・プレミアとなる。
日本の長編アニメーションが同部門に選出されるのは初で、他部門を含めても、2013年の『風立ちぬ』(第70回ヴェネチア国際映画祭メインコンペティション部門選出)以来8年ぶり、フル3DCGアニメーションをあわせると2016年の『GANTZ:O』(第73回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門選出)以来5年ぶりの日本の長編アニメーション選出となる。
選出の知らせを受けた湯浅監督は「室町時代にロックな演奏で歌唱で舞で、自分の生き方を貫き、宿命的な奈落から駆け上がって行った2人。映画は見てるだけで胸が熱く、あがるものになるはずです」と語っている。
『犬王』は2022年初夏より全国公開。
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