錦戸亮が弁護士役、性別適合手術の合法性をめぐる裁判を描いた話題作がNetflix TOP10で第3位!

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『ブルーボーイ事件』
Netflix TOP10(日本/映画)第3位『ブルーボーイ事件』

1960年代の事件から着想を得た社会派ドラマ

【Netflix TOP10】今回ピックアップしたのは、日本の週間TOP10(映画)で第3位にランクインした『ブルーボーイ事件』(英題:Blue Boy Trial)。1960年代の日本で実際に起きた“ブルーボーイ事件”をベースに、性別適合手術の合法性をめぐる裁判と、その渦中で生きた人々の尊厳を描いた社会派ドラマだ。高度経済成長期の日本社会に潜む偏見や差別を浮かび上がらせながら、“自分らしく生きる”ことの意味を鋭く問いかける一作となっている。

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1965年、オリンピック景気に沸く東京。街の浄化を目指す警察は、売春の取り締まりを強化していた。しかし彼らを悩ませていたのが “ブルーボーイ”と呼ばれる存在。性別適合手術を受け、戸籍は男性のまま女性として生きる彼女たちは、現行の売春防止法では摘発対象にならないのだ。そこで警察は、生殖を不能にする手術が優生保護法に違反するとして、ブルーボーイたちに手術を施した医師の赤城を逮捕し、裁判にかける。そんななか、東京の喫茶店で働くサチのもとに、赤城の弁護を担当する弁護士・狩野が現れる。実はサチもまた、赤城による手術を受けた一人で……。

知られざる実話をベースに“人の尊厳”を活写

本作最大の見どころは、実際に起きた事件から着想を得つつ、“人間の尊厳”をめぐる物語を情感豊かに描きだしている点だ。タイトルにもなった“ブルーボーイ事件”は、日本の性的マイノリティ史において実在の出来事であり、その知られざる歴史を活写。警察や社会が既成概念で人の在りようを判断した当時の時代背景を映し出しながら、偏見の中でも懸命に自分らしく生きようとしたトランスジェンダーの人々の思いを丁寧に映し出していく。誰かを愛し、幸せを願うという当たり前の望みすら簡単には許されなかった現実に胸が痛くなる。

『ブルーボーイ事件』

(C)2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会

主演は中川未悠、錦戸亮、中村中ら実力派が集結!

監督を務めたのは、これまでも性や生きづらさをテーマにした作品を手掛けてきた『フタリノセカイ』、『世界は僕らに気づかない』の飯塚花笑。主演には、トランスジェンダー女性を対象とするオーディションで抜擢された中川未悠を迎え、繊細な演技でサチの揺れる感情を鮮やかに映し出した。

『ブルーボーイ事件』

(C)2025 『ブルーボーイ事件』 製作委員会

さらに、サチに証言を依頼する弁護士・狩野役を演じた錦戸亮の熱演も印象的だ。最初はブルーボーイたちが理解できず戸惑いながらも、彼らと向き合う中で変化していく弁護士を力強く体現。そしてシンガーソングライターで俳優としても活躍する中村中が、裁判を“茶番”と吐き捨てつつも仲間たちを気に掛ける、ブルーボーイたちを束ねる“姉御”的なトランスジェンダー役に扮し、強烈な存在感を放った。このほかにも、サチがかつて働いていたゲイバーの同僚・アー子役をイズミ・セクシーが演じているほか、山中崇、渋川清彦ら実力派キャストが脇を固め、作品世界にリアリティと厚みを与えている。(文:足立美由紀/映画ライター)

【Netflix日本Top10(映画)/5月11日~5月17日】
1位『爆弾』
2位『傲慢と善良』
3位『ブルーボーイ事件』
4位『親愛なる八本脚の友だち』
5位『あんのこと』
6位『愛しのアサシン』
7位『劇映画 孤独のグルメ』
8位『超かぐや姫!』
9位『浅草キッド』
10位『ウォークラフト』

※Netflix TOP10:Netflixがオリジナル作品やライセンス作品を対象に、毎週月曜日から日曜日までの各作品の「視聴回数」(視聴時間を作品の総時間で割って算出)に基づいてランク付けする。