【今日は何の日】「ミステリー記念日」に見たい、“どんでん返し”が気持ちいいこの1作

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フロッグ 
『フロッグ』
(C)2019 ISY Holdings LLC

10月7日はミステリー記念日。1849年のこの日、ミステリー小説(推理小説)の先駆者であるアメリカの小説家エドガー・アラン・ポーが40歳で亡くなったことに由来する記念日だ。

ミステリーの面白さのひとつに、“どんでん返し”の展開がある。どんでん返しとは、形勢や立場が正反対にひっくり返ることで、ストーリーが予想と正反対の展開を見せることをいう。そこで今日は、そんな予想だにしない“どんでん返し”を楽しめるミステリー映画を紹介しよう。

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45分後、視点が変わることで物語の真相が明らかに!? 『フロッグ』

とある街で、少年の失踪事件が発生する。事件現場には、10年前に起きた連続少年誘拐殺人事件を彷彿とさせる緑色のナイフが残されていたが、当時の犯人はすでに逮捕されており捜査は難航。そんな中、事件を担当する刑事の自宅で不可解なことが起き始める…。

一度見たら忘れられない、不気味なカエルのお面のビジュアルが印象的な本作。このお面を被った人物が、一体どんな恐ろしい出来事を起こしていくのか…期待しながら見てみるが、一向にカエルのお面を被った人は出てこない。

フロッグ 

(C)2019 ISY Holdings LLC

しかし、開始から45分経つと、物語の視点が突然ガラッと変わる。これまで起きていた数々の怪奇現象の「タネ」が、目線が変わったことにより少しずつ明らかになっていくわけだが、ここでようやく私たちは「開始45分、その恐怖は快感に変わる。」というコピーの意味を理解していくこととなる。

言わば『カメラを止めるな』のような構成の映画なのだが、本作の方がより複雑で、前半に起きた出来事をできるだけ覚えておいた方がより楽しめるかもしれない。「フロッグ」という言葉も、単にカエルのお面のことを指しているだけではなく、違う意味を持っていることが後々わかり「なるほど」と思わされる。

巧妙な脚本とカメラワークにより、観客は見事に騙され、あっと驚かされる。「これぞミステリー」と呼べるような作品だ。見れば見るほど細かな仕掛けに気付ける、作り手のこだわりが詰まった映画なので、2度3度と見るのもおすすめ。(Y)