禁断の黒い鳥にドン引き!“理想の家族”像あっけなく崩壊

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ハッチング―孵化―
(C)2021 Silva Mysterium, Hobab, Film i Väst
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ハッチング―孵化―

北欧イノセントホラー『ハッチング―孵化―』冒頭映像

一見非の打ち所がない理想的な家族の裏の実態を描き、サンダンス映画祭でプレミア上映されて話題を呼んだ北欧発のイノセントホラー『ハッチング―孵化―』が、4月15日より全国で順次公開される。このたび、悪夢の始まりを予感させる本編冒頭映像が公開された。

・見たら最後、幸福を絵に描いたような家族の動画にゾッとする…

公開された本編は、主人公である12歳の少女ティンヤが、家のリビングでレオタード姿でストレッチをする後ろ姿から始まる。初めて出場する体操の大会を控え、鍛え上げられた姿からは、日頃の鍛練の様子がうかがえる。住んでいる家は、フィンランドの緑に囲まれた閑静な住宅街にあるモデルハウスのような佇まいだ。

そこへ現れたのは、ティンヤの母親。母親は“ごく普通の”家族の日常を切り取った動画をSNSにアップすることに夢中で、娘の様子をスマホで撮影していた。

続いて母親とティンヤが向かったのは、建築家である父親の部屋。

一家が集まり、「あなたもどうぞ素敵な毎日を」という母親の締めの言葉で撮影が終わろうとしていたところで、外から大きな音が。ティンヤが窓を開けると、一羽の黒い鳥がリビングに飛び込んでくる。家の中を興奮したように飛び回る鳥を追いかけるも、なかなか捕えることができず、家族の顔からは次第に笑顔がひいていく──。

洗練されたインテリア、美しいバラ、装飾品、笑顔の家族と、完璧すぎるほど整えられた家の中で展開されていた誰もが羨む幸せな家族のひとときは、この一羽の鳥によってあっけなく破壊され、これから始まる悪夢を予感させる。

ハンナ・ベルイホルム監督は「この冒頭シーンは、これから作品の中で描こうとする物語をギュッと濃縮したようなものにしたいと考えていた」と語る。フィンランドで黒い鳥は不吉な存在とされていると言い、このシーンの狙いについても、「ホラー映画を撮りたかったというわけではなく、大人のためのファンタジーとしてこの物語を描くのにホラーの手法を使った。明るく美しい環境下で起こる恐怖を表現したかった」と語る。

幸福な家族の仮面が剥ぎ取られていく恐怖

本作品は、北欧ならではの明るく洗練された一家の中に潜む恐怖を見事に切り取ったホラー映画。

舞台は、北欧フィンランド。12歳の少女ティンヤは、完璧で幸せな自身の家族の動画を世界へ発信することに夢中な母親を喜ばすために、全てを我慢し自分を抑え、体操の大会優勝を目指す日々を送っていた。ある夜、ティンヤは森で奇妙な卵を見つける。家族に秘密にしながら、その卵を自分のベッドで温めるティンヤ。やがて卵は大きくなりはじめ、遂には孵化する。卵から生まれた“それ”は、幸福な家族の仮面を剥ぎ取っていく……。

ハッチング―孵化―

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『ハッチング―孵化―』は、4月15日より全国で順次公開される。