『呪術廻戦0』が宮崎駿作品を上回る勢い 2月公開作の興行は伸び悩み

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呪術廻戦
『劇場版 呪術廻戦 0』(C)2021「劇場版 呪術廻戦 0」製作委員会 (C)芥見下々/集英社

2月公開の1位は『ウエスト・サイド・ストーリー』

【映画興収レポート/22年2月】2月公開作の1位は『ウエスト・サイド・ストーリー』(6.9億円)。配給元ウォルト・ディズニー・ジャパンの発表によれば、初日3日間の興収のバージョン別シェアを見ると、IMAXが12.9%、ドルビーアトモスが12.3%。特別スクリーン2つの合計シェアが25.2%と約4分の1を占めている。ミュージカル映画ということから通常のスクリーンより画質や音響効果の優れたスクリーンを選ぶ観客が多かったようだ。

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ディズニーでは当初、公開日を米国と同じ21年12月10日に設定していたが、22年2月11日に延期。時間をかけて宣伝し、TVCMに東山紀之を起用して大人の観客へ訴求した。2月8日にアカデミー賞ノミネートが発表されることから、タイミングを合わせたと推測される。

2位は『大怪獣のあとしまつ』(4.4億円)。東映と松竹の共同配給という珍しい組み合わせとなった。主演の山田涼介や共演の土屋太鳳らがフジテレビ系『TOKIOカケル』『VS魂』や日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』などのバラティ番組に出演してPRに務めた。公開初日の舞台挨拶には山田をはじめ、土屋、濱田岳、西田敏行、三木聡監督が登壇し、話題性の喚起に務めた。

3位は千眼美子主演の『愛国女子―紅武士道』(3.9億円)。

なお2月公開作品で週末興行ランキング1位を獲得したものはなく、全体的に興行が伸び悩んだ。2月に入っても『劇場版 呪術廻戦0』の1位が続いている。2月5日から4D版、DOLBYCINEMA版でも上映。また2月5日から入場者プレゼント第3弾「MAPPA描きおろしビジュアルボード(五条 悟×夏油 傑)」、19日から第4弾「メモリアルブック」(全24ページ)を配布。リピーター客の獲得を後押ししている。27日時点の興収は121.1億円。アニメ映画としては宮崎駿監督作『風立ちぬ』(120.2億円)を上回った。(文:相良智弘/フリーライター)

[2022年2月公開作ランキング]

1位『ウエスト・サイド・ストーリー』6.9億円
2位『大怪獣のあとしまつ』4.4億円
3位『愛国女子―紅武士道』3.9億円
(2月27日時点。ムビコレ調べ)