映画『バッファロー’66』 ヴィンセント・ギャロ制作オリジナル劇場予告編

#ヴィンセント・ギャロ#クリスティーナ・リッチ#バッファロー’66

当時は理解不能とされたギャロ制作の本国オリジナル劇場予告編

懐かしの、ヴィンセント・ギャロが考案、設計、制作、編集、音声 MIX手掛け、自腹を切って一人で作り、そして映画会社に嫌われた昔懐かしの本国オリジナル劇場予告編を久々に解禁!『バッファロー’66』は2021年1月29日より渋谷ホワイトシネクイントにて約20年ぶりロードショー!

『バッファロー’66』はそれまで俳優であり、ミュージシャンであり画家でありモデルでもあったアーティスト、ヴィンセント・ギャロが初めて監督に挑んだ長編映画。

最高の作品にするためには自身のすべてを注ぎ込む必要性を感じ、監督・脚本・音楽・主演の4役をこなした。ギャロ自身の子供時代の経験と感情を脚本に盛り込み、意表を突く状況設定、意外性のあるドンデン返し、そして最高のハッピー・エンディングでトコトンダメな負け犬男の人生模様を最高にカッコ良く描く。

また、ブチ切れやすいのになぜか憎めない男と彼の全てを優しく受けとめるポッチャリ系美少女という従来の恋愛映画では絶対主人公になりえない2人をスクリーンに登場させ、今だかつて誰も見たことのない恋物語となった。日本では渋谷のミニシアター文化を牽引した渋谷シネクイントのオープニング作品として1999年7月3日に公開、34週間の大ロングラン、興行収入2億5,000万円を記録する驚異的ヒットとなった。

この度解禁となったオリジナル劇場予告編は本国アメリカで初公開時に作られたもの。

通常予告編は宣伝ツールであるため、配給会社が主導して制作されるが、このオリジナル劇場予告編はヴィンセント・ギャロが一人ですべてをこなし、全費用を自己負担して制作したものだ。予告編の前には「ヴィンセント・ギャロによって制作、考案、設計、編集、音響MIX、さらには制作費も支払われた。ライオンズゲートはこれを嫌悪した。」というテロップが入っている。ライオンズゲートとは『バッファロー’66』の出資社であり、北米のディストリビューションを手掛けた映画会社である。このオリジナル劇場予告編は台詞が一切なく、物語を伝える情報もなく、イエスの「Heart of the Sunrise」をバックに静止画のイメージカットの連なりで構成、音楽に合わせて編集されている。おそらく映画会社のライオンズゲートにはまったく理解不能なものだったのだろう。

この予告は日本での初公開時にもそのまま使われた。また合わせて海外で映画会社が作ったと思われるDVD用の予告編(字幕なし、画質も劣悪)も公開。二つの予告編の作りを比べるとそのあまりの違いに驚愕する。