「この曲は黒人社会の“時の声”だ」アンドラ・デイら“公民権運動のゴッドマザー”ビリー・ホリデイについて語る

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伝説のジャズシンガー、ビリー・ホリデイとFBIの対決を描いた『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』が211日に全国公開される。今回、本編映像と共にキャスト・監督らがビリー・ホリデイについて語る特別映像が公開された。

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「ビリーの人生が衝撃的なのは、政府を敵にしたこと」

ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)を受賞、アカデミー賞主演女優賞ノミネートも果たした本作。

「ビリー・ホリデイを止めろ! 彼女の歌声が人々を惑わせる」。1940年代、人種差別の撤廃を求める人々が、国に立ち向かった公民権運動の黎明期。アメリカ合衆国政府から、反乱の芽を叩きつぶすよう命じられたFBIは、絶大なる人気を誇る黒人ジャズシンガー、ビリー・ホリデイにターゲットを絞る。大ヒット曲「奇妙な果実」が運動を扇動すると危険視し、黒人の捜査官ジミー・フレッチャーをおとり捜査に送りこんだのだ。だが、逆境に立てば立つほど、ビリーの圧巻のステージパフォーマンスは輝きを増し、肌の色や身分の違いを越えて全ての人を魅了する。やがてジミーも彼女に心酔し始めた頃、その先に待つ陰謀とは…?

今回公開された特別映像では、まずビリー・ホリデイを演じたアンドラ・デイが「ビリー・ホリデイは世界的スターで、公民権運動のゴッドマザーよ」と口火を切る。

長編2作目の『プレシャス』(10年)でアカデミー賞2部門受賞4部門ノミネートを果たし、社会派の深淵なテーマをエンターテイメントに昇華する手腕が称えられているリー・ダニエルズ監督がこう続ける。「ビリーの人生が衝撃的なのは、政府を敵にしたことだ。リンチの曲『奇妙な果実』を歌おうとしたが、政府に歌うなと言われた」。

ビリーのバンドメンバー、レスター・ヤング役を務めたタイラー・ジェームズ・ウィリアムズは「この曲は黒人社会の“時の声”だ。唯一我々にできたのが歌をとおして訴えることだった」と、当時アメリカ合衆国で黒人がいかに圧迫されていたか、そして「奇妙な果実」がいかに重要な意味を持っていたかを話す。さらにアンドラがこう続ける。「公民権運動の始祖の物語よ。ビリーは反抗して歌ったため公民権運動が盛り上がり、政府から反感を買った」。

その言葉を象徴するような出来事が本編映像で起こる。ステージ上で「奇妙な果実」を歌おうとしたビリーが、会場を取り囲む警官によって歌うことを止められ捕まりそうになるのだ。「連邦麻薬取締局の長官アンスリンガーは、見せしめを作りたかった。それでもビリーは屈せず観衆を魅了したため、怒りを買ったんだ」と自身が演じたアンスリンガーについてギャレット・ヘドランドは語る。

潜入捜査官としてビリーに近づくジミー・フレッチャーを演じたトレヴァンテ・ローズは「今でも通じる話だ。黒人地位向上協会はビリーを代弁者だと語った」と、昨今現代社会に巻き起こっているBLMムーブメントにも繋がる公民権運動の「音楽的出発点」だと改めて話す。

最後にダニエルズ監督は、「誰もが変えられると伝えたい。ビリーが変えたのだからね」と本作に込めた強いメッセージを明かした。監督・キャストの思いが伝わってくる特別映像を、ぜひ映画を見る前にチェックしておこう。

『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』は、211日に全国公開される。

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