是枝裕和監督「映画が街に恩返しできるきっかけになれば」 映画『ルックバック』ロケ地に撮影セットを復元!

#ルックバック#是枝裕和

(C)藤本タツキ/集英社 (C)2026 K2 Pictures・集英社
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第51回トロント国際映画祭「スペシャル・プレゼンテーション部門」に加え、ベルリン、カンヌと並ぶ“世界三大映画祭”のひとつであり、最も歴史の古い映画祭である第83回ヴェネチア国際映画祭「コンペティション部門」への正式出品も決定した、原作・藤本タツキ、監督・是枝裕和のタッグとなる実写映画『ルックバック』。そのロケ地・秋田県にかほ市に主人公の藤野と京本の部屋のセット復元が実現、「京本の部屋」セット前でお披露目イベントが開催された。

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映画が地元の生活に溶け込む日

この復元セットは、仁賀保駅に「藤野の部屋」、総合福祉交流センタースマイル内に、「京本の部屋」に設置。イベントには、藤野の子ども時代を演じた七瀬ふうり、京本の子ども時代を演じた岡田六花、そしてメガホンをとった是枝裕和監督、にかほ市長の市川雄次が登壇した。

イベントに先立ち、仁賀保駅内に再現された「藤野の部屋」セットを訪れた是枝監督と七瀬、岡田の3人。扉に掲げられた「ノックして! 歩のへや」と書かれたホワイトボードをはじめ、学習机やベッドの上に敷き詰められた漫画の下書き原稿、足元に整然と並ぶコミックスや画材、ハンガーラックにかかる学生服や普段着など、生活感あふれる小道具の数々が細部まで忠実に再現されている。

そのあまりの再現度の高さに、七瀬と岡田は「え? すごい!」とただただ驚愕。撮影当時の記憶がよみがえるような空間に、3人はセットを見渡しながら、懐かしそうにその細部を確かめていた。

その後に実施されたイベントでは、冒頭、にかほ市長の市川雄次から、撮影に携わった関係各所への協力、支援に対する感謝が述べられた。

続いて是枝監督が「映画のセットは撮影が終わると解体されてしまうのが常ですが、今回のセットにはキャスト・スタッフともに強い思い入れがあり、撮影中から『残せたらいいね』と話していました。地元の方々の温かいご支援によりこのような形で残していただけたことに、心から感謝しています。映画が街に恩返しできるひとつのきっかけになれば嬉しいです」と挨拶し、今回、撮影終了後もセットが残されたことへの喜びと、にかほ市への感謝を伝えた。

七瀬は「今日はよろしくお願いします」と元気いっぱいに挨拶。岡田は「2つのセットにはとても思い入れがあり、解体されると聞いたときは悲しかったので、復元が決まり実物を見たときは本当に素晴らしいな、懐かしいなと思いました」と、セット復元への喜びをにじませた。

2025年から四季を通じて行われたにかほ市での撮影について、是枝監督は「季節ごとに表情を変える美しい自然や海・山があり、その魅力を作品に捉えようと撮影しました。特に田んぼ道を2人が並んで歩いたり走ったりするシーンは、何度も撮影してとても印象に残っています」と撮影の日々を振り返った。

撮影期間を通して、にかほ市のさまざまな場所で過ごした七瀬は「にかほ市は景色が綺麗でご飯も美味しく、地元のみなさんが優しくて楽しかったです。一番美味しかったのは秋田由利牛です!」とおすすめを紹介し、会場を和ませた。

岡田も「冬と夏に海へ行き、冬は積もった雪で遊び、夏は砂浜に絵を描いたりして楽しかったです。駅の構内で買ったババヘラアイスが美味しかったので、次は屋台で買いたいです」と、にかほ市で過ごした思い出を笑顔で語った。

また、是枝監督との撮影現場での思い出についてもトークが展開。是枝監督の印象を聞かれた七瀬は「アドバイスがわかりやすくて親しみやすく、仲良くなれました。スイカ割りをしたり海で遊んだり、絵しりとりをしたのが思い出です」と撮影の合間のエピソードを披露。

岡田も「おおらかで優しい方。撮影の合間に一緒に絵を描いたりお菓子を食べたりして楽しく過ごせました」と、監督との距離の近さをうかがわせた。

そして是枝監督は「にかほ市の方々には温かく迎え入れていただき、一緒に走っていただけたことに感謝しています。映画が子どもたちの映像教育の教材になるなど、皆様の生活に溶け込んでお役に立てれば幸いです」と、撮影を支えてくれたにかほ市への感謝を改めて伝え、イベントを締めくくった。

『ルックバック』2026年9月11日より全国公開。