出口夏希&蒔田彩珠、実写『ルックバック』で漫画家役に挑戦 「手にマメができるくらい」猛練習

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藤本タツキの人気漫画が原作で、第83回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門への正式出品も決定し、世界中から熱い視線が注がれている、是枝裕和監督の実写映画『ルックバック』。その完成報告イベントが開催された。

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イベントには主演の出口夏希、蒔田彩珠をはじめ、2人の子ども時代を演じた七瀬ふうり、岡田六花、そしてメガホンをとった是枝裕和監督が登壇した。

イベント冒頭、藤野を演じた出口は「みんなが心を込めて作り上げてきた『ルックバック』が完成し、こうして皆さんの前でご報告できることをとても嬉しく思っています」と喜びをあらわに。

京本役の蒔田は「1年という贅沢な期間をかけて丁寧に作った作品の完成報告ができるのがすごく嬉しいです」とコメントした。

子ども時代の藤野役を務めた七瀬は「今日はお集まりいただきありがとうございます」、子ども時代の京本役の岡田も「残暑厳しい中、足を運んでいただきありがとうございます」と感謝を伝えた。

是枝監督は「一緒に映画を作ったキャストと集まることができて懐かしいですね。撮影の時の楽しい記憶が蘇って良い時間を過ごしています」と笑顔を見せた。

昨年2025年2月から各季節ごとに1年以上にわたって撮影を行い、完成した本編を見た感想を問われると、出口は「私たちが見ていた景色がそのまま映し出されていて、自分が出ていることも忘れるくらい見入ってしまいました」と回想。

蒔田は「現場ではお二人(七瀬と岡田)の演技を見られなかったので、始まったら本当にあの(七瀬)ふうりちゃん? ってくらいちゃんと役を演じていて。六花ちゃんが出てきたときも『かわいい!』ってなっていました。現場で頑張っていたのを知っていたからこその感動がありました」と振り返った。

これを受け、七瀬は「自分の演技を見る機会があまりなくて最初は恥ずかしくて目を瞑っていたんですが、演技の先輩たちの芝居を見て本当に感動しましたし勉強になりました」とコメント。

岡田も「にかほ市の景色がものすごく綺麗で、なにより皆さんの演技がとてつもなくお上手で…」と話すと、キャストから照れ混じりのツッコミが入るなど、和気あいあいとしたやり取りを見せた。

是枝監督は「素晴らしい原作に出会ったところからスタートし、撮りながら原作に応えなければと考えていましたが、撮影が始まると天気や自然に恵まれて、特別な時間が映画の中で撮れている実感がありました。登場人物と風景が祝福されている感じを共有できたらいいなと思います」と手応えをのぞかせた。

劇中で描かれる「漫画を描くシーン」へのこだわりについて、是枝監督は「原作者の藤本さんにお会いした際、ベテランのアシスタントの方が描くペンの音、迷いのない勢いのある『シャッ』という音がすごくかっこいいという話が出て。音の変化で成長を描くことを最初から考えていました。1つの音が2人になり、音が変わり、1人になり、デジタルの音になり…という音の変化で成長を描くのが狙いでした」と説明した。

これに伴い、キャスト陣もクランクイン前から漫画を描く練習を重ねた。出口は「まずは手が痛い! 監督からの要望で(描く)音とかっこいい線を書いてほしいと言われていて、そこに時間がかかりました。ひたすら描いて手にマメができるくらい練習しました」と苦労を明かした。

蒔田も「撮影に入る4ヵ月前くらいから練習していて、他の作品の撮影の合間にも練習に行っていました。課題をたくさんもらって次までにやっていくのが学生時代を思い出して大変でした。1枚描くのに1時間くらいかかって、それを1日8枚くらいやって、徹夜しないと間に合わないくらいでした」と過酷な練習の日々を振り返った。

七瀬は「全身やポーズを描くのが難しくて、バランスを考えながら描くのがすごく大変でした。この作品のおかげで絵を描くのにハマり出しました」と笑顔を見せ、岡田も「背景を描いたことがなかったので毎日毎日描いて、家にスケッチブックが溜まったり大変でしたが、この作品のおかげで絵を描くのが好きになって、今は美術部に入って背景や自然を描いています」と、作品をきっかけに生まれた変化を明かした。

またイベント内では、本作を彩る豪華クリエイター陣の参加も一挙に発表された。

「シャークキック・ギター(友情演奏)」として米津玄師、劇中曲ボーカルに三浦透子が参加。演出の一部には、実写映像をもとにアニメーションを制作する“ロトスコープ”技法が採用され、ロトスコープアニメーション監督を久野遥子、制作を『化け猫あんずちゃん』のシンエイ動画が担当している。

さらに背景美術にはスタジオジブリに所属する西川洋一、劇中の絵画には『となりのトトロ』の男鹿和雄や『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の串田達也など、日本アニメーション界を支えるクリエイターたちが参加していることも明らかになった。

『ルックバック』は2026年9月11日より全国公開。