甘い言葉、遠い国、結婚の約束──その恋は本物? 台湾映画『サリー』が注意喚起するロマンス詐欺の“入口”

#エスター・リウ#サリー#リエン・ジエンホン#リン・ボーホン#台湾映画#映画

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『サリー』
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独身女性の選択を通して、孤独・期待・承認欲求が絡み合う恋愛リスクを描く

世界中で社会問題化しているロマンス詐欺を題材に、ひとりの女性が大切なものを見つけていく姿を描いた台湾映画『サリー』。本作より、ロマンス詐欺に注意喚起するスペシャル映像を紹介する。

・エスター・リウ主演、ロマンス詐欺を題材にした台湾映画『サリー』の場面写真を見る

台湾の山間部でファームを営む38歳の女性、フイジュン。長年面倒を見てきた弟の結婚式を間近に控えている。独り身のフイジュンを案ずる叔母からは結婚を急かされてうんざり気味だ。

そんな中、姪から半ば強引にマッチングアプリに登録されたフイジュンは、“サリー”というニックネームでアプリを始めてみることに。早速、パリで画廊を営むフランス人、マーティンと知り合い、求愛される。周囲からはロマンス詐欺だと警告されるが、フイジュンは真実の愛を確かめるため単身パリへと向かう…。

本作は2019年台湾アカデミー(台北金馬)の企画コンペで絶賛され、第28回釜山国際映画祭でのワールドプレミアを皮切りに、第19回大阪アジアン映画祭で「来るべき才能賞」「ABCテレビ賞」をダブル受賞。また、第26回台北映画賞では最優秀音楽賞(リー・インホン)を受賞したほか、主要5部門にノミネートされ話題となった。

監督は、短編やテレビ映画でキャリアを築き、本作で長編デビューしたリエン・ジエンホン。台湾でも後を絶たないロマンス詐欺のニュースに心を痛め、被害に遭った人や家族に取材を重ね、6年の歳月をかけて台湾とフランスを舞台に映画を完成させた。

主人公フイジュンを演じるのは、伝説的アイドルデュオ「Sweety」としてデビューし、近年は役者や司会として活動の場を広げるエスター・リウ。姉思いのウェイホン役には、2025年台湾映画の興行収入1位を記録し、日本でも3月に公開される映画『96分』の主演を務めるリン・ボーホン。

今回解禁されたのは、「イケメン外国人」「甘い言葉をかけてくる」「お金を催促してくる」の3つのWARNINGポイントを押さえながら、ロマンス詐欺への注意を喚起するスペシャル映像だ。

パリで画廊を経営しているイケメン外国人マーティンとマッチングした主人公フイジュンは、会ったこともない相手からの「愛してる」「僕は君のもの」「結婚しよう」という甘い言葉にメロメロに。「パリで僕と暮らそう」と言われ、お金を催促されてしまう始末だ。弟ウェイホンには「怪しいと思わないのか?」と怒られてしまう。フイジュンは、真実の愛を掴めるのか。彼女の運命はいかに?

さらに、公開を直前に控え、映画をいち早く鑑賞した各界の著名人からコメントが到着した。レディコミの女王として知られ、実際に国際ロマンス詐欺で7500万円を騙し取られた体験を作品にもしている漫画家・井出智香恵は、「私の体験と重ね合わせてしまいました。涙なしではいられない感動の作品」と思いを語る。

タレントのでか美ちゃんは「恋に狂ったことのある人、なんなら現在進行形の人、はたまた恋から一歩引いた人にも見てほしい」、プロレスラーのまなせゆうなは「定型通りに生きられない私たちに、この映画は確かなるあたたかい愛を見せてくれる!」と、それぞれ共感のコメントを寄せている。

さらに、台湾出身の漫画家・イラストレーターの高妍は「とても温かく、思わず微笑んでしまい、切なさを感じながらも、成長の喜びを味わえる作品」と絶賛。台湾出身の小説家・温又柔、同じく台湾出身のイラストレーター・Aikoberry(アイコベリー)ら、台湾に精通する面々からも称賛の声が続いている。

■Aikoberry アイコベリー(イラストレーター)

自分自身と重なって共感してしまう部分があり、サリーさんの心が少しずつ動き始めるのを感じるたびに、「幸せになってほしい…!」とドキドキしながら、つい彼女を応援したくなりました。

■井出智香恵(漫画家)

ヒロインの純粋さに心を打たれた! 思わず、私の体験と重ね合わせてしまいました。涙なしではいられない感動の作品。挫折のあとの復活も、人生の背中を押してくれるようで、たいへん励まされました!

■温又柔(小説家)

私のひよこ。Mon poussin(モン・プサン)。台湾・台中で養鶏所を営むフイジュンにとって、こんな罪作りな口説き文句はないだろう! 「愛おしい人(Mon poussin)」の存在を信じたくてパリにまで旅立った彼女が見つけたかったのは、ただの結婚相手ではない。この人生を生きてゆく自分自身を受け入れる勇気なのだと思う。

■高妍(イラストレーター・漫画家)

家族の愛は、本当に恋愛の愛に取って代わることができるのでしょうか。それほど多くの温もりに囲まれていながら、なぜか孤独を感じてしまう。故郷を離れ、遠い異国まで探し求めたものは、果たして「運命の人」だったのか──それとも、「本当の自分自身」だったのでしょうか。『サリー』はとても温かく、思わず微笑んでしまい、切なさを感じながらも、成長の喜びを味わえる作品です。

■keiko在台灣(台湾専門フリーランス)

どんなことがきっかけでも、踏み出した先でしか気づけない感情がある。フイジュンの選択が、同世代の私自身の人生を考えさせてくれた。

■小島あつ子(台湾映画同好会)

台中とパリの隔たりが主人公を抑圧から解き放ち、自身の欲望を正面から見つめさせる。家中心の伝統社会と個を尊ぶ価値観が交錯する今の台湾を優しく描く、可愛くも誠実な作品。

■辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)

うわべだけの愛の言葉で心を埋めようとしても虚しいだけ…。言葉を失うほどショックな体験をしてはじめて人は言葉以外の愛の表現に気付けるのかもしれません。ふと周りを見ればサリーを見つめるニワトリや犬の愛に満ちた眼差しが…。

■でか美ちゃん(タレント)

寂しさの隙間に入り込んであっという間に膨らんだ恋心が、いつしか自分の本体のように操縦席に座ってたこと、私はあります。えぇ、あります。恋に狂ったことのある人、なんなら現在進行形の人、はたまた恋から一歩引いた人にも見てほしい。だって痛々しいほどの行動力は、時に瑞々しいから。

■暉峻創三(映画評論家)

恐れず前向きに一歩を踏み出すこと。他者に関心を持ち、助け合うこと。気付いたらアラフォーになっていた田舎暮らし独身女性と周辺人物の姿を通じて、誰もが人生の豊かさや意義に関するかけがえのない啓示を受けるだろう。

■まなせゆうな(プロレスラー)

独りでも生きていける今の時代。強がって生きれるけど、本当は誰かと一緒に幸せになりたいんだ。私たちはサリーみたいに盲目になるくらい猛烈に恋をしたいんだよ! 虚実なんて知らなくていい、ありったけの預金をあなたに使わせて! そんな定型通りに生きられない私たちに、この映画は確かなるあたたかい愛を見せてくれる!

『サリー』は現在公開中。