佐野晶哉「人生、何かに“トリツカレ”ていた瞬間が幸せ」 Aぇ! groupの最年少が語る情熱と成長

#Awesome City Club#アニメ#トリツカレ男#上白石萌歌#佐野晶哉#山本高広#映画#柿澤勇人#髙橋渉

『トリツカレ男』
(C)2001 いしいしんじ/新潮社(C)2025映画「トリツカレ男」製作委員会
『トリツカレ男』
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『トリツカレ男』初日舞台挨拶で語った家族とのエピソードと作品への思い

ミュージカルアニメーション映画『トリツカレ男』の公開初日となる11月7日に舞台挨拶が開催。主人公・ジュゼッペ役の佐野晶哉(Aぇ! group)、ヒロイン・ペチカ役の上白石萌歌、ジュゼッペの頼れる相棒・シエロ役の柿澤勇人、ギャングのツイスト親分を演じる山本高広、主題歌を担当するAwesome City Club、髙橋渉監督が登壇した。

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拍手喝采で迎えられ、キャストが登壇。佐野が「すでに『トリツカレ男』を見てくれた方はいますか?」と客席に呼びかけると多くの手が挙がり、2回、3回のみならず、すでに4回以上見た方もいてキャスト陣も驚き。佐野は「すでにトリツカレている方も多くいらっしゃるんですね」と顔をほころばせた。

髙橋監督は「今日から暦の上では冬だそうです。これからどんどん寒くなってくると思いますが、本作を見てポカポカに心温まっていただけたら」とコメント。

公開初日を迎え、周囲から届いた反響について佐野は「いろんなところから『面白かったよ』って声が届いていて、本当に幸せです。大阪での上映会後、家族と合流したときに感想を聞きました。ばぁば(祖母)から、『今まで知らなかったいろんな魅力を知ることができて、まぁちゃん(佐野)にトリツカレたよ』と100点満点のコメントをもらいました。この回のライブビューイングも見てくれているんです!」と、祖母とのほっこりするやり取りを披露した。

『トリツカレ男』

上白石は「1回目の舞台挨拶を家族が九州から見てくれていて、良かったよと言っていただいた。今日で2回目の鑑賞だそうですが、涙が出たとメッセージを送ってくれました。さっき(舞台挨拶前)にお散歩していたら、今日はとても良い天気で、あたたかい日差しや気候にまでこの作品の温かさが伝わっているような、世界が“トリツカレ日和”なんじゃないかと思いました」と語った。

柿澤は「家族が見てくれていてとても楽しかったと言ってくれたし、小学生の甥たちも早く見たいと言ってくれて非常に嬉しいです。僕の役者人生において、人から愛されるとか、温かい役がほとんどなかったんです。いわゆる悪役ばかり演じていたので、シエロみたいに最高に可愛くて、温かい役の声を演じられたことがとても嬉しいです。シエロ以外も、登場人物みんながとても温かくて、人が人を想うということを素直にやっているんです」と想いを語った。

『トリツカレ男』

山本は「僕はツイスト親分というギャングを演じています。僕と気づかれずに終わってしまうこともあるかもしれないですが、ちゃんと役作りして声を変えて挑みましたので、エンドロールまでお楽しみください」とアピール。

音楽を務めたAwesome City Clubのatagiは「タイムリーな話ですが、父親から(舞台挨拶の)15分前に連絡が来て、和歌山で見てくれたと。『素晴らしい物語で、よく頑張ったね!』と言っていただけました。今泣きそうです。本当にこの作品に関われて心からよかったと思っています」と思いを口にした。

PORINは「先行上映で作品を見た母から、『何度でも見たい映画だね。大ヒット間違いなしだね!』と言われました。私もこれから何回も見たいと思っているので、皆さんもまた何度でも見にきてください」と語った。

全員が家族とのエピソードを披露する中、モリシーは「僕の両親はまだ見ていませんが、心温まる物語に参加できてとても光栄です」と笑顔を見せた。

髙橋監督は「息子たちがこれから見るんです。感想は一番厳しいことを言われるかもしれませんが、楽しみです。皆さんの感想も読んで浸っております」と、SNSで感想を確認していることを明かした。

注目してほしいシーンについて、佐野は「どのシーンも素敵ですが、シエロとの関係性には注目していただきたいです。こんな相棒ほしいわって思うような素敵な関係。シエロは良いこと言うんですよ」と相棒の魅力を力説し、「(シエロは)ジュゼッペを救ってくれる言葉をたくさん言ってくれて、説得力とか温もりがすごいので」と語った。

柿澤も関係性のすばらしさに同意し、「ジュゼッペはめんどくさい男なんですけど、なぜシエロが突き放さないのか、冒頭でも描かれていますのでぜひ注目です」とコメントした。

また柿澤は「シエロがしゃべるネズミ語の“チュウチュウ”という言葉が、後半なんと言っているかわかるようになってくると思います。100テイクぐらい撮ったものはほぼカットになっていると先ほど監督に伺いショックでしたが…」と、笑いを交えながらアフレコシーンの苦労を語っていた。

上白石は「好きなシーンがありすぎるので、あえて引いて物語を見たとき、季節の描写がたくさんあって、ちゃんと春から夏、秋、冬と移り変わっていくんです。100分弱という時間の中で季節の流れを感じられることがすごく好きです。どのシーンも絵が綺麗すぎて、どのシーンも額装して家に飾りたいくらいです」と、アニメーションの美しさとその魅力を語った。

山本は「ツイスト親分が唯一お笑い班なので、笑ってほしいというところと、ツイスト親分も歌っているのでそこも見ていただきたいです」とアピールした。

アフレコや楽曲制作時に印象に残っていることについて、髙橋監督は「(アフレコ時は)コンサートに来ているような気持ちでキャラクターが歌っているのを楽しませていただいた感じで、とても幸せでニコニコしていたと思います。どの楽曲も劇伴もすべて素晴らしかったです」と、嬉しそうに語った。

『トリツカレ男』

Awesome City Clubのatagiは「すべてではないが皆さんのレコーディングに参加しました。とにかく皆さん、感情の入れ方や曲の持っている根っこの部分を理解して歌っていただけましたし、歌は本当に真心が伝わるんだなと思いました」と喜びを語った。

続いて、ダンス&ボーカルユニット・TEMPURA KIDZのKARINが特別に振り付けた劇中歌「ファンファーレ ~恋に浮かれて~」に合わせたオリジナルダンスを、会場の全員で踊ることに。佐野から「みんなで踊りませんか?」「お手本動画は見てくれましたか?」と客席に声をかけ、会場を盛り上げた。

まずは佐野をはじめとするキャスト陣がレクチャーを行い、2回目は佐野のアカペラ歌唱で練習。そして本番は楽曲に合わせて客席全員で完璧に踊り終えると、佐野は「120点です!」と元気いっぱいに会場を絶賛した。

『トリツカレ男』

最後に、髙橋監督は「アニメの特に何が好きかというと、すべてが人が作っているフィクションだということです。その大好きさを『トリツカレ男』にすべてぶつけられたらと思って作りました」と作品への熱い思いを語った。

上白石は「最初から言いたかったのですが、今日の私、ペチカとの衣装のシンクロ率すごくないですか?」と客席に話しかけると同意の拍手が上がり、「本当に混じりけのない、ピュアな、真心や愛とか、ひたむきな気持ちがたくさん詰まった作品です。切り口はポップなんですが、行きつく先は大人なビターな部分もあって、すごく多面的でいろんな顔がある作品だと思っています。大人になるにつれ、何かに熱中したりいろいろなことを忘れてひたむきになることは少なくなるかと思いますが、改めてこの作品を見て、何かに一生懸命心を注ぐこと、誰かをひたむきに思うことが改めて素敵だなと思う作品です」と語った。

佐野は「23年の人生を振り返って、楽しかったことやワクワクしていた瞬間を思い返したら、それは常に何かに“トリツカレ”ている瞬間だったと思います。アイドルにトリツカレて夢中になって、メンバーと一緒に切磋琢磨してデビューを目指して頑張って、時にくじけそうになる瞬間もありました。グループを組む前に辞めようと思っていたこともありました。でもそういうことや、トリツカレる瞬間、必死になることは無駄じゃなかったと思わせてくれる素敵な映画です。皆さんも、趣味や仕事などに限らず恋や人間関係、いろいろな夢中になる瞬間がたくさんあると思います。その感情を大切にしてください。そう思わせてくれる素敵な作品なので、家族や恋人など大切な人と何度でも何度でも見てください」と呼びかけ、イベントは大盛況のうちに終了した。

『トリツカレ男』は現在公開中。

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