岡田将生が細田守監督の最新作『果てしなきスカーレット』で長編アニメの声優に初挑戦!

#岡田将生#果てしなきスカーレット#細田守#芦田愛菜

(C)2025 スタジオ地図
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『竜とそばかすの姫』(21年)で、世界最高峰の権威を誇る第74回カンヌ国際映画祭オフィシャル・セレクション「カンヌ・プルミエール」部門に正式招待されるなど、日本のみならず世界中の観客を魅了するアニメーション映画監督・細田守。その待望の最新作となる『果てしなきスカーレット』の新たな情報が解禁となった。

・細田守監督最新作の全貌が明らかに! 復讐に燃える衝撃のヒロイン『果てしなきスカーレット』特報

人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画

父を殺され、復讐に失敗した王女・スカーレットは “死者の国”で目を覚ます。狂気にあふれたこの世界では、宿敵に復讐を果たし、“見果てぬ場所”に辿り着かなければ、〈虚無〉となり存在が消えてしまう。

想像を超えた冒険。終わることなき闘い。時空を超えた運命の出会い。果てしなき旅路の先に、スカーレットは生きる道を見出せるのか?

本作は「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の想いから始まったという。

今回、本作のキャストが発表された。主人公・スカーレットを演じるのは、多数の映画・ドラマに出演し、その圧倒的な演技力で多くの人々を魅了している芦田愛菜。

2012年には「第54回ブルーリボン賞 新人賞」を史上最年少で受賞し、大ヒット映画『はたらく細胞』(24年)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞したことも記憶に新しい。

その活躍は実写映画に留まらず、『怪盗グルー』シリーズ(10〜17)や『映画 えんとつ町のプペル』(20年)など数々のアニメ作品に声でも出演している。

スカーレットは、戦いよりも平和を望む父親を尊敬する心優しき王女だったが、父親を目の前で殺されたことから、復讐に取りつかれていく狂気を常にはらんだ役どころ。

今までの芦田のイメージにはない役柄で、復讐相手に怒りを露わにし、アクションシーンでは声を張り上げたかと思えば、自身の復讐心に対して苦悩する……感情の起伏が激しく、同時に繊細さも求められる難しい役どころ。また、スカーレットの子ども時代のシーンも芦田が豊かな声色で演じ分けたという。

本作での芦田について細田監督は「スカーレットをここまで表現できたのは芦田さんのおかげです。凄まじい演技の連続で、なんと素晴らしい俳優なんだ、と収録中、何度も驚きました」とコメント。

「(スカーレットの)圧倒的な狂気と、身悶えするほどの葛藤、そしてその奥に隠れた清らかな人間性が、十二分に表現されています。芦田さんのお芝居は、この映画の大きな見どころのひとつです」と絶賛した。

さらに、スカーレットと旅をともにする心優しい看護師・聖(ひじり)の声を担当するのは、映画『ドライブ・マイ・カー』(21年)、『ラストマイル』(24年)など、数々の話題作に出演し、その度に高い演技力に定評のある岡田将生。本作が長編アニメ作品初挑戦となる。

細田監督は「岡田さんは、演技が上手くて誠実で、でも謙虚で控えめな方でもある。“聖ってこういう人かもな”と、聖の人物像を、岡田さんを通して理解したような感覚がありました」とキャラクターを作り上げるのに、岡田の存在が大きかったことを振り返る。

「聖は、命に関して真摯に向かっていく能動的な力もあれば、スカーレットのように復讐という怒りと狂気を持った人物にそっと寄り沿って慰める優しさもある。この両面性は、岡田さんご本人の人間性とも通じるものがある、と感じます。役と俳優がぴったり噛み合っている、と強く思わせられました」とコメントした。

また、今作では細田作品初の試みとなる、プレスコアリング(プレスコ)という収録方法で制作された。

映像ができていない段階で、キャストの声を先に収録し、その声に対してアニメーションを制作していくという手法である。

キャストによる声の演技を聞いて、制作側が後からアニメーション表現を組み立てるため、いわば実写作品と同じような作り方ということになる。

芦田と岡田は1年前にプレスコし、今回改めて、シーンにあわせてアフレコをしたという。

また、今回あわせて本ビジュアルが解禁となった。

血に染まるスカーレットが衝撃的だったティザービジュアルとは一転、幻想的な空間の中で、聖に支えられながら剣を構えるスカーレットの姿が写し出される。

どのような物語になるのか、期待がふくらむところだ。

以下、キャストの芦田愛菜、岡田将生のコメント全文。

■芦田愛菜(スカーレット役)

スカーレットは、中世の王女で私と同世代の19歳という設定ですが、根底にあるものや価値観が違う部分がたくさんあり、演じることがとても難しかったです。

監督から「現代の19歳と中世を生きる19歳は違う。一国の王女としての自覚や覚悟がある感じがほしい」と言葉をいただき、ジャンヌダルクやエリザベス1世など、動乱の世を生きた女性たちのことを調べ、少しずつ役作りしました。“復讐”とはどのような気持ちなのか、きっと大きな声を出さないと立ち向かっていけないだろうと想像しながら演じました。叫ぶシーンでは、少し戸惑いもありましたが、全力でやってみて“これだ!”と吹っ切れた瞬間があり、どんどん役が体に馴染む感覚がありました。

スカーレットは、復讐に燃えて狂気的に見える部分もありますが、そうせざるを得ない状況を思うと、愛おしく、まっすぐ駆けていく姿は、見てくださる方々も応援したいと思ってもらえるのではないかと思います。

混沌とした世界の中で一生懸命に生きようとする人々が描かれた作品ですが、それは現代世界にも通じる部分があり、また、苦しいことや絶望してしまうことがたくさんある中、それでも一生懸命前を向いて生きようとする人々に、いち観客として心打たれました。そのような明日への希望を感じていただける作品になっているのではないかと思います。

■岡田将生(聖役)

長編アニメの声優に初めて挑戦しましたが、声だけでの表現はとても難しく、感情がこんなにも伝わりづらくなることを今回初めて知りました。いろいろなアニメを見させてもらっていますが、声優さんのすごさを改めて実感しています。

僕が演じた聖は、困っている人たちに何の見返りもなく手を差し伸べるような人で、簡単に言うととても理想主義者です。復讐に燃えるスカーレットの鞘(さや)のような存在となれるよう、彼女の支え方や寄り添い方、聖の優しさや誠実さを伝えられるようにキャラクター像を作っていきました。スカーレットから反発されるシーンもありますが、今この世界でとても必要な人だと思います。スカーレットが抱えている問題や彼女が導き出す答えを、皆さんも彼女とストーリーに沿って考えながら、聖を通して、優しさや人に対して誠実さを求めてはいけないのか、求めるべきなのか…感じ取っていただけたら嬉しいです。

細田監督の作品をいつも楽しみにしていましたが、自分がその内側に入れてもらえたことは嬉しくもあり、不思議な感覚です。正直、まったく内容を知らないまま、映画館で見たかった…と思ってしまう“細田作品ファンな自分”もいます。

いちファンとして作品が完成するのを楽しみにしています。皆さんもぜひ、楽しみにお待ちください。

『果てしなきスカーレット』は2025年11月21日より全国公開。