現在開催中の第24回東京国際映画祭で特別招待作品『ハードロマンチッカー』が10月26日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで上映され、キャストの松田翔太、永山絢斗、渡部篤郎、遠藤要、グ・スーヨン監督、主題歌を担当した黒夢が舞台挨拶に登壇した。
・[動画]『ハードロマンチッカー』東京国際映画祭舞台挨拶
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同作は下関を舞台に、暴力しか知らない若者たちの狂気の姿を描いたバイオレンス作品。キャスト・監督は映画のイメージにピッタリの黒いスーツに身を包んで登場した。
主人公で高校を中退したフリーター、グーを演じた松田は「こういう刺激的な作品を東映の映画として発表できたことを心から嬉しく思います。(観客が)映画で交通事故を見たような気分になれないかなと思って、暴力シーンを演じました」と静かな口調でコメント。
グーの後輩・辰を演じた永山も真剣な眼差しで「最近、邦画ではなかなか見ない、男くさくて格好いい映画ができました。参加できたことを嬉しく思います」と挨拶。続いて渡部が「唯一私だけがまともな役でして……」と真顔で話すと、会場から笑い声が。司会から「この過激な作品に参加した理由は?」と問われても、渡部は「若い人たちと会いたかった。町ではよく会うんですけどね、松田くんに。家が近所なんで」と返し、会場を笑いで包んでいた。
次に司会が「劇中の登場人物たちのような、ハードで熱い、ロマンチッカーになるためにはどうすれば?」とアドバイスを求めると、グ監督は「周りの人とうまくやっていくことを人生の最大の目的とはしていない人たちですから……ハードロマンチッカーになることはオススメしません」とキッパリ。
遠藤も「この映画に出てくる男たちは格好いいかと言われれば、全然格好よくないです。僕が思うに、渡部さんが演じた刑事みたいに凛々(りり)しく生きれば格好よく見えるんじゃないですかね」とコメント。これに渡部は「仰るとおりですね」と応じて、再び観客の笑いを誘っていた。
一方、永山は「よくわからないです。ちょっと宿題にさせてもらっていいですか?」とアドバイスの言葉が見つからない様子。松田も「アドバイスはないっすね」とあっさりコメントし、急に主人公グーの気持ちになったかのように、「ただ、優しくなりたい……優しくしてほしい……優しくしたい……」と独り言のように話し、考えた挙げ句、「ハードロマンチッカーはオススメしません」とコメントし、会場を笑いに包んでいた。
その後、主題歌の「13 new ache」を書き下ろした黒夢が登場。ボーカルの清春は「黒夢として初めて映画主題歌の話をいただいたんですが、それが格好いい映画で良かったです」と喜びを語ると、ベースの人時も「刺激的な映画に負けないように刺激的な音楽に仕上げました」と手応え十分に語っていた。
最後に、松田は「女性のお客さんが多いですが、あまり良くないなあと思ったら出ちゃっても構わないので」と冗談交じりに言いながらも、「冒頭から楽しめると思うので、バイオレンスを感じてください」としっかりアピールしていた。
『ハードロマンチッカー』は11月26日より全国公開される。
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